試運転

試運転を行っております。

東江戸川電軌

H&K(Hanning & Kahl)の併用軌道用分岐器

Kingyoさんが書かれた、H&K(Hanning & Kahl)製併用軌道用分岐器の補遺です。


昨年3月に、富山市に日帰り出張した際に撮影した、富山地鉄の富山軌道線、富山駅前の併用軌道用分岐器です。富山地鉄は3’6″なので、4’6″の函館市電とは大分表情が異なります。


リードレールとトングレールの関節です。こんな具合に切削され、噛み合っています。左右は線対称です。この手の関節は以前、シアトルのWaterfront Streetcar(2005年廃止)でも見かけました。但し、関節部の長さはこれより長い様子でした。

 
トングレール間のスロットの奥には、こんな金具があって、トングレールと連動しています。察するに、ここにレバーを差せば、人力で転換できるのでしょう。

函館市電の分岐を観察

線路板ホイホイ作りの参考資料として、函館市電の軌道の分岐器周りを観察。舗装された併用軌道敷の分岐・ポイントにはあまりディテールを付けずに済ませてしまうが、もうちょっと何とかしたいものだな、と・・・ (2018/12/15・函館)

函館どっく前のは終点折り返しのスプリングポイントで先端レールは片側だけしかない。併用軌道では古くからよく見られるタイプだが、模型の車輪はフランジが厚いので、このタイプはオーバースケールになってしまい、中々形良く作りにくい。

この駒場車庫前のような併用軌道分岐の先端部分は見たことがなかった。上: 渡り線のスプリング式。

下:右へ折れ反対側をクロスして車庫へ入るもので、板の下に転轍機があるのだろう。このタイプの先端レール部分のほうが模型化しやすいように思える。

十字街の左・谷地頭、直進・函館どっく前への複線分岐。転轍機は左側の歩道にあるようでロッドの上にカバーが並んでいる。先端レールは左側・曲線内側にしかない。複線反対側の合流するほうにはスプリングも入っていないようだが内側だけは先端レールがある。

車輪圧入用のジグ

10x10mm快削真鍮角棒の使い残しを切って、車輪圧入用のジグを新調しました。10.5mm径あるいはそれ以下の車輪用で、それ以上の蒸機用クランク付車輪などには適しません。
ジグはタイヤの間のバックゲージを合わせるU字溝ブロックと、軸端用ブロックの2種類です。
U字溝ブロックは、NMRA Wheel規格S4.2のバックゲージ 14.55mmのものと、急カーブを通過しやすくするために狭めにした14.3mmの2種類のものを作りました。
軸端用ブロックは、10x10x10mmのサイコロ状で、4面には3種類の穴が開けてあります。
1)φ2.2ドリル穴を両面貫通 軸を押さずにタイヤが押せます
2)φ1.6ドリルの深さ2.0mm穴のプレーン軸端用
3)テーパー穴の底にφ1.2ドリル穴を貫通させたピボット軸端用
バイスで保持しやすくするための支え板はM1.4ネジで留めてあり、穴の向きが変えられます。
U字の溝は、車軸にギアや集電用銅パイプなどが付いたままでも入れられるサイズになっています。
車軸の片方を1)のブロックに挿し、反対側には2)または3)のブロックを挿して、バイスにセットします。U字ブロックを挟んで圧入して、バックゲージを合わせます。
両側に出た軸端の長さが揃わないときは、U字ブロックを挟んだままで、左右のブロックを取り替えて、再度長さが合う位置まで押し直します。
車輪の圧入にはプレスが良いという話もあります。サイズの問題や好み?もあるのかも知れませんが、昔からいつもバイスで締め付けてきました。軸を垂直方向にセットするよりも、水平にセットするほうが楽だと思います。このサイズのジグの場合、顎が45〜50mm開く大きめのバイスが必要です。

【進捗状況】SEPTA Kawasaki LRV

SEPTA Kawasaki LRVの動力化進捗具合です。


1 mm厚真鍮版から台車サイドフレーム取付用スペーサを切り出し、集電板にハンダ付けし、納まり具合を確認したところ。どうも集電板が上開きになります。調べてみますと、集電板を下部左右から挟んでる輪軸押えが狭い様です。そこで、当たる部分を斜めにヤスって対処することにしました。付随台車に関しては、台枠側面の陽刻が集電板の上開きを助長している様子でしたので、こちらもヤスってみました。写っているハンドバイスの開口部には、工作物が傷付くのを防ぐため、木の薄板を貼ってあります。


対処後の納まり具合です。丁度良い具合に収まりました。


集電板をスペーサもろとも、「めっき工房」で黒ニッケルめっきしました。以前のBowser製動力では、集電板はプレス抜き黒メッキ済みだったのですが、今回購入した動力キットのものは、エッチング抜き生地仕上げでした。ハンダ付けには生地のほうが楽なのでエッチング抜きのものを使いましたが、完成後に集電板が目立つのも嫌だったので、黒ニッケルめっき処理をした次第です。で、この「めっき工房」、発売開始直後に購入したと記憶していますが、未だ現役商品の様です。めっき液もかなり古いものですが、冷蔵庫での保管が功を奏したのか、異常なく使用することが出来ました。