工作

【12mmホイホイ】接続部の設置ほか


12月17日の忘年工作会において、弊社は12mmホイホイの工作をやっていました。


忘年工作会ではユニトラ接続部の改軌を進めました。中央不用部を除去した接続部を5つ程持っていき、ゲージを調整しつつ接着面を摺り合わせた後、TAMIYA製タミヤセメント(流し込みタイプ)で接着しました。接着はこの様にマスキングテープの上に工作物を貼り、そこそこ平面の出たアルミブロック上で上から押さえた後、接合部に微量の接着剤を縫い針の根本を加工して作った工具(Kadeeのカタログで、Lube or Cement Applicatorsとして紹介されています)で染み込ませて接着しました。あとは改軌したユニトラ接続部に合わせて、ベースボードの篏合部の切れ込み幅を調整しました。


18日以後、ユニジョイナー収容部の中央に補強の道床片をセメダイン製ABS用接着剤で接着した後、長さを調整してユニトラ接続部が完全に収まる様にしました。これで下拵えは完了です。


地面等を同時進行的に再工作するために、テスト用に作ったボードのうち、墨汁で染めた枕木とライトグレーのバラストを使ったほうの地面・バラストを撤去しました。上からエタノールを滴下し、地面は5 mm幅のコーキングヘラをベースボードとの間に差し込んで剥がし、バラストは調色スティックのヘラ側を使って掻き出して除去しました。バラストを完全に除去するまで時間はかかりましたが、案外簡単に撤去することが出来ました。その後、他の枕木と色調を多少なりとも揃える為、STカラーを染み込ませておきました。

これで来年には、地面と線路の製作に取り掛かれます。

【忘年工作会】開催しました


12月17日に「中央区立晴海区民館」において、忘年工作会を開催しました。


Yさんのプロジェクトです。トラムウェイの都電8000のDCC化です。車内に入って見えませんが、KATOのEM13(DCCフレンドリーデコーダ)を利用してのDCC化です。最近のDCCデコーダは高機能化が進み、高価になってきていますので、動力だけならば安価なEM13を利用するのがいいかもしれません。


Sさんのプロジェクトです。エンドウ製のポートラム(富山ライトレール)に並べるべく、最近運転を開始した福井鉄道F2000形(FUKURAM Liner)を作ろうと、中間車の寸法出しをしているところです。ポートラム等と比べると、角張った車体ですので、比較的作り易そうな車輛です。


Kさんのプロジェクトです。「部屋を整理していたら出てきた」という、MODEMOの江ノ電108号車の組立です。このキット、かなり昔のものの筈なのですが、メーカーのWebサイトを覗いてみますと、未だ在庫はあることになっていました。またキットには、組立塗装済の車体と、プラキット状態の車体が同梱されていますので、果たしてどう纏めるのか、期待が膨らみます。

工作会終了後、例年通り晴海トリトンスクエア内の居酒屋で忘年会を開催し、お開きとなりました。

英国型路面蒸機 (6終)


仕上げを進めます。


色々と調整していたところ、アルパワー本体と本体底板を止めるネジを締め過ぎて抜いてしまいました。合運で話をしたところ、「板厚0.5 mmの真鍮板にM1.4のネジで抜けたことはないなぁ…」という意見の方がおられましたが、エッチング抜きの下孔ですから、径が少々大きかったのかもしれません。ということで、遊休部品として転がっていた同型本体に振り替えることにしました。ネジが抜けるのはもう勘弁して頂きたいので、ランナーで裏打ちして板厚1.0 mmを確保しました。機械設計の常識としては、「雌ネジにはピッチの3倍以上の板厚が必要」とのことですが、M1.4ネジのピッチは0.3 mm。何とかクリアできました。

何故本体が余っていたかといいますと、製作途中で本体底板を落とし、紛失してしまったため、無動力のアルパワーを購入して底板のみを使用したためです。モーターの有無のみの違いで、エッチング板は同一のものが使用されていて助かりました。


機関車ですから、他車を牽引できる様に「連結器」を工面しなければなりません。恰好を大きく崩すのも嫌ですし、小編成を牽引できれば充分ですので、バッファー下部に0.3 mmφ洋白線を渡し、Sprat & Winkleカプラー AC3/3を引っ掛けることにしました。大昔使用されていたベーカーカプラーに似ていますが、下からフックが掛るのが特徴です。簡単な様で、ケーディに出来ることは一応出来るという優れものです。小さくて目立たないので、実物がピン&リンク式である場合には適しているかと思います。


0.3 mmφ洋白線はこの様に、車体下面を平板上に仮止めし、そこにスペーサを重ねて寸法と平行を出し、両端をバッファーに引っ掛かる様に成形した線材をスペーサ上に押さえながら、エポキシ系接着剤で固定しました。ということで、貨車が牽引出来るところまで仕上がりました。

【12mmホイホイ】曲線部の枕木配置


前回書き込みが2022年11月20日ですから、1年近く放置してしまったことになりますが… 12mmホイホイの製作を再開します。まぁここまでにも、ジョイント部を増やしたり、レールのディテール工作をしたりという少々の進捗はありましたが、目立った進捗はありませんでしたので、再始動といったところです。


ということで、曲線部のベースボードにも、直線部と同様の方法で枕木位置をマーキングしました。


直線部と同様に、水で薄めたTitebondで枕木を貼りました。残余の直線部にも同様に枕木を貼付しました。これで最低限のエンドレスを敷設する準備が出来ました。


さて、本12mmホイホイでは、枕木端より2 mm外側まで、バラストを撒くことにしています。その目安として2×2 mm角材を枕木端に沿わせて、その外側に地面を軽量紙粘土で造形するのですが、真っ直ぐな角材では半径180 mmの曲線に沿わすには無理があります。木材は100℃程度まで温めると曲げることができますので(木造ボートの船首材等は、水蒸気で蒸すことで曲げ加工をしていますので…)、凧糸で2×2 mm檜角材を適当に曲げ、鍋で煮た後電子レンジ600Wで60秒で加熱してみた結果、見事に曲げることに成功しました。まぁ、1)鍋で煮る際、蓋で少々傷付けてしまったことと、2)そもそも煮る必要はあったのか? 水を染ませて電子レンジでも充分温度は上昇したのでは? という反省はあありますが、1)については、「まぁ目安の治具だから問題なし!」、2)については、「次回実施時に検証しよう。」ということにしてあります。

まぁともあれ、12mmホイホイの製作、再開であります。丁度8月のJAM2023で、「田舎電車+貨車」のキットが発売されましたので、これを組んで配置してやろうかと夢想している次第です。

英国型路面蒸機 (5)


最小クラスなるも、曲がりなりにも入換専業ではない本線用機関車ですので、それなりにに貨車等を牽引できる様に補重します。

動力装置の組立説明書に、「モーターのトルクが小さい為、ウェイトは積み過ぎないで下さい。」とありますので、補重をする前に、どの位まで積むのか、予め検討してみます。組み上げた下回りの上にウェイトを仮積みし、電流を常時モニターできるNCEのPower Cabを使用して、前後進を阻んだ状態で試運転してみます。やってみますと、車重概ね80 gまでは動輪は空転し、その時0.01 A程消費しますが、それを超えると電流が増加し、車重90 gを超えると空転しなくなります。電流も0.1~0.3 Aへと跳ね上がります。

これらの結果から、概ね車重80 g位が限界だろうと判断し、それを目標に補重することにします。ちなみに仮積みウェイトには直方体状の鉛塊と硬貨を用いました。一円玉が1 gというのはよく知られていると思うのですが、十円玉2枚で9 gというのを覚えておくと、何か役に立つかもしれません。


でもって、補重前の車重がこれです。これでも、フレーム内側のモーター下部に3.7 gの補重をしていますが、47.8 gと全然足りません。弊社の経験則では、充分な集電を行うには、一軸25 g程の軸重が必要な様ですから、もっと積む必要があります。ちなみに車体重量は、塗装前と比較して0.6 g増えていました。乾燥後でこれですから、如何に大量の塗料を吸ったか、ということです。


万が一見積りが外れてモーターが焼ける等の事故が発生した場合、ウェイトを取り外して減量する必要が生じます。そこで、A-Line Products製のMoldable Leadの粘着力を頼りに鉛板を固定してみることにします。煙室、ボイラー、火室に1 mm厚鉛板を切って入れた結果、ちょっと後ろが重そうになったので、前の懸架金具内部にも鉛板を積んでバランスをとりました。


その結果78.3 gと、ほぼ目標値を達成することが出来ました。あとは車体下側からボイラーを嵌め、それを動力装置の上に載せれば完成です。

と言っても、これでは単行で走行できるだけで、他車を牽引するにはカプラーをどうにかする必要があります。次回、その辺を何とかして完成です。