車両

2022合運始末と名鉄モ510修理


2022関東合運で発生したトラブルといえば、立ち上げ時にD101内蔵のブースターが異常動作し、未だ線路電源を入れていないのに留置中の動力車が暴走したことでした。数回この現象が発生し、「これは電解キャパシタの液漏れか?」と思いまして、立ち上げの際にD101から線路への給電ケーブルを外すことにしたところ、異常動作しなくなりました。

こんな事象は初めてでしたので、つらつら考えてみますと、D101の給電区間に動力車を大量(6輌載っていました)に留置して立ち上げたのは初めてだったことに気付きました。「これは突入電流の所為かもしれないなぁ… スイッチか抵抗を入れる必要があるなぁ…」ということでKATO製品を調べてみますと、「給電スイッチ」という製品がありました。求める機能そのものの製品ですので、次回運転会迄には導入し、立ち上げ時にはD101からの給電を物理的に遮断し、動作安定後に接続する様運用したいと考えています。

キャパシタの液漏れについては、過去に発生して交換した旨の報告(web記事)がありましたので、D101の底蓋を開けて確認してみました。狭い隙間から覗いた結果、防爆弁の開放や基板の汚損、臭気は確認されませんでした。未だ大丈夫な様子です。

閑話休題、関東合運も終了しましたので、12mmホイホイの製作を再開します。手始めに塗装を剥離した名鉄モ510を再塗装したいと思います。


入手したモ510のパンタをよく見ますと、碍子が上下反対に組まれています。またパンタそのものも、うまく上昇してくれません。碍子は一旦外して上下反転させるとしてパンタを観察しますと、どうも台枠が歪んで上窄まりとなっていて、上昇が阻害されている様子です。


これはもう、姑息な手段では矯正不能ですから、温めてハンダ付けを緩めて主軸と碍子を外し、台枠単体にしてから歪みを矯正して組み直しました。ハンダ鏝を持ち出したついでに、中心から外れた位置に付けられていたシューの位置も修正しました。ご覧の通り、上昇位置で、ちゃんとした格好で止まる様になりました。別口で入手してあった予備の同型パンタもあったので気楽な作業でしたが、もう新品で入手することが不可能なパンタですので、復旧することができて何よりでした。


欠落後に取付孔が拡大された車側表示灯は、裏側から真鍮小片を当ててハンダ付けして塞ぎました。ちょっとでも下にずれると窓枠が嵌らなくなり、上にずれると孔が塞がらないという、中々シビアな位置関係になっていますが、何とかうまく行きました。写真では、下が少し空いていますが、ここには窓枠上端が顔を覗かせます。こうして出来た丸い凹みに塗装後、直径1.5 mmの薄い赤レンズ(エコー#2681)を嵌めて、車側表示灯に見立てる計画です。

これで一応、車体の修理は完了しましたので、塗装に移ります。赤白塗り分けの急行塗装は映えて格好良いのですが、塗り分けがちと面倒なので、今回は赤一色としてみます。塗装では、台車やステップ、フェンダー等も黒色から灰色にしたいですねぇ…

Double Truck Birney (6終)


仕上げにかかります。


電飾関係の配線です。写っている3連ICソケットは、中央が青(COMM+)、奥側が白(F0F-)、手前側が黄(F0R-)になっています。ソケットの中央を+、両端を-としてあるのは、前作のSEPTA Kawasaki LRVと同様、fool proofを意識しています。単独のソケットはデコーダから直接引き出した緑(F1-)で、室内灯用です。デコーダに挿さっているピンソケット側面の白色マークは、1番ピンのマークです。

実はこれ、ピンソケットへの配線が間違っています。黄(F0R-)はもうひとつ1番ピン寄りが正しく、青(COMM+)と白(F0F-)は逆になっています。表裏逆なので注意していたのですが、何か勘違いした様です。


配線を済ませたライトユニットを車体に貼付しました。LEDユニット間を結ぶ0.1 mmφのマグネットワイヤ―は、天井と窓枠裏側にメンディングテープで固定しました。ワイヤーを目立たなくする効果を狙ったのですが、ボディ内側に大型の動力装置が鎮座している状況では気休めにしかなりません。むしろ、組立時における配線の絡まりを回避する効果のほうが大きそうです。念のため、ピンソケット上面はアセテートテープを貼って絶縁しておきます。

この段階で灯火のテストをしたのですが、両ヘッドライト(F0FとF0R)が点灯しません。コネクタを外して原因を切り分けていくと… 1)車体側の配線は正しく、2)デコーダ出力も正常、ということが解りました。ということは、デコーダから3連ICソケット間の配線がおかしい、ということになり、調べた結果、前記の配線ミスが明るみになった次第です。勿論、直ぐに配線を修正して、両ヘッドライトは正常に点灯する様になりました。

不思議なのは配線ミスにもかかわらず、室内灯は点灯したことです。つまり、白(F0F-)と緑(F1-)の間には電流が流れた、ということです。ここで、F0をオンにすると室内灯は消灯します。これらから察するに、ファンクションがオフの状態では+側にプルアップされている、ということなのでしょう。


真横と真後に斜め支柱がある、独特な形状のポールフックですが、0.5 mmφの真鍮丸線から簡単に作ってみました。小さいものですので、まぁこんな程度でもいいでしょう。

ということで一応、人前に出せる状態にまでは纏め上げることが出来ました。

Double Truck Birney (5)


他のことを色々とやっていたので、前回より1年1ヶ月ぶりの書き込みです。


実は、凸モールド表現になっているヘッドライトの仕上げ方法で悩んでいました。元々は専用設計の3Dプリント製床板に指定部品を付けるだけという簡単な作業の積りで始めたのですが… 高さ方向の寸法が出鱈目という罠に嵌り、それを修正しているうちに「簡単な作業」というのは何だったのかという体たらく… もう、ここまで手を掛けたのだから正攻法で行こう、ということになりまして、ヘッドライトをくりぬいて1/80用の3 mmφレンズをはめ込める様加工しました。写真は、塗装・デカール貼りを済ませた前面と未加工のそれの比較です。つまり、塗装とかその辺の作業は地道に進行させていた訳です。


さてヘッドライトが透明となりますと、「ここまで手を掛けたのでから、点灯させなきゃ面白くないよね?」ということになりまして、前面裏側からレンズを照らすLEDユニットを作りました。で、そうなりますと、「ここまで手を掛けたのでから、室内灯も点灯させなきゃ面白くないよね?」ということになり、屋根裏側に貼るLEDユニットも作ることになりました。写真の上側に写っている、横に長いLEDユニットが室内灯用、下側に2つ並んでいるものが前照灯用です。室内灯用はハンダ付けが終わったばかりの状態で、この後でフラックスを洗浄する必要があります。


DCCデコーダは、故kingyoさんより頂いた、DH165IPの発生品(=新品ではない)を用いることにしました。通常使用時とは上下逆にして後部デッキに積み、上側からダブルピンソケットを4×2極に切ったものを挿し、それを中継端子とすることで結線しました。写真は、動力関係の配線をして、進行方向が正しいかどうかテストした時のものです(弊社では、片運車は運転台のある側を前、両運車は動力台車側を前としています)。今後は、SEPTA Kawasaki LRVと同様、fool proofを心掛けつつ灯火関係の配線を引き出していくことになります。

10/2追記:使用デコーダの外見が、Digitrax社の説明シート所収の写真とちょっと違っていて不思議だったのですが、F0以外のファンクションを引き出すパッドの外側に1×4列のユニバーサル基板が、33Ωのチップレジスタ(写真では裏側になっていて見えません)を介して固定されていることに気付きました。これはF1を引き出す際邪魔になりますので、取り外すことにします。

京津600形のドア


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