車両

英国型貨車

先に製作したLNERのY6型ですが、Sprat & Winkleカプラー仕様にしてしまったため、弊社に在籍しているKadeeカプラー仕様の貨車は牽引できません。また、モーターも小さく、牽引力も余り期待できませんので、軽量の「牽かれ物」を工面することにしました。


BR(英国国鉄)の1/102と称するSteel Mineral Wagon(鋼製鉱石車)です。かつてShapewaysのMarketplaceで、Siop y Wageni氏が販売していた3Dプリントモデルを仕上げました。どうもBRではDiagram Book(形式図集)のページ番号で形式を識別しているようで、統合時に引き継いだものがここに分類されている様です。次の1/108と同じく、これらはEnd Door Wagonに分類されており、写真に写っている側の妻面が開きます。どうも線路ごと傾けて積載物を滑り下ろすようです。その他床板にもドアがあり、日本型や米国型とはかなり異なっていて興味を惹かれます。


こちらは1/108と称するSteel Mineral Wagon(鋼製鉱石車)です。統合後に更新された車体らしいです。Diagramをみると、Minimum Curve 1 Chainとあり、1 Chainは66 feetですから、3.5 mmスケールでは231 mmとなります。中々の急曲線です。

ということで、Y6に牽引させてみた様子がこちらです。いずれの車輪も凡そ2.7 mmの幅を持っているため、フログ部での落ち込みは回避されている様です。また、Y6は軸バネを入れ、集電ブラシを車輪裏側を摺るように改良した結果、かなり良く走る様になりました。

玉電203号のDCC化と仕上げ

前述の通り、運転会に安心して持参できる様にするため、DCCデコーダーを搭載しました。コアレスモーター搭載車を間違ってDCCで制御されている線路上に載せるとモーターが焼損しますが、「間違える可能性があるものは、誰かが必ず間違え」ますから、予め間違えない様にしておこう、という訳です。


使用するLENZ製SILVER directデコーダー(品番10330:左)と、配線に使用するソケット(右)です。デコーダーは前述の写真の裏側で、こちらを上に向けて床板上側に両面テープで固定します。その上からソケットを挿して中継端子を兼ねさせました。これはDouble Truck Birneyと同じ方法です。プリント基板は先の例同様、ブレッドボード配線パターンタイプのユニバーサル基板を利用して基板の中央付近に傷を入れ、傷と反対側のランドを配線に利用しました。ピンソケットは最近二列のものを見掛けなくなってきましたので、頻繁に抜き差しするものではありませんから耐久性は余り要求されないだろう… という判断から、一列のもの2つ並べてみました。


あとはアナログ運転用の配線を取り外しつつ、DCC用の配線に繋ぎ換えていくだけです。但し、動力台車~デコーダー間の配線は、モーターが動力台車上に搭載されている関係で2本から4本へと倍増しますので、台車の動きを阻害しない様に、一回り細いAWG32としてみました。


配線終了後、きちんとアドレスが読み出せるか確認します。またアドレスを読み出す際、モーターが反応するかどうかも目視確認しておきます。モーターが反応し、アドレスが読み出せれば、動力系統の配線は正しいということになりますので、試運転に移ります。結果は発車時・停車時とも反応が鈍く、走行時はちょっとぎくしゃくしていました。ということで、デコーダーのCV値を調整しました。発車時・停車時の反応は、CV3(Starting delay)を6から0に、CV4(Breaking delay)を5から0にしたところ、きびきびと走る様になりました。実車は間接制御であったため、起動時の反応が緩慢であったらしいので、CV3は1~3程度の値を設定するのも面白いかもしれません。本当ならば、スピードステップ1か2で確実にスタートする様、CV3(Minimum starting voltage)を調整すべきなのですが、試運転に使用している「DSairLite」ではスピードステップが表示されませんし、これを調整しなくても現状支障はありませんので、この設定は機会を改めて実施することにしました。

ぎくしゃくした走行は、CV50を調整することで改善しました。写真にある通り、モータータイプは0から5の6種があり、試行してみた結果、4と5が良かったので5としてみました。関連してEMFは不使用、PWM周波数は高周波に設定しておきました。こうした結果、小さな音で滑らかに走行できる様になりました。


これで運転会に持っていける態勢が整いましたので、車輪外面をタミヤのXF20(ニュートラルグレイ)で塗装し、最後の仕上げとしました。玉電200形の台車は内側台枠で車輪が目立ちますので、この塗装は効果的かと考えます。アドレスは例によって車番通り、「203」としました。

BStB Ce2/2のDCC化(その2終)

NMRAの8ピンソケットを取り付けてみた結果、余りのソケットの大きさに「没」となってしまったBStB Ce2/2ですが、そこでも述べた様に、薄型のKATO製EM13を用いてDCC化してみました。


EM13にはリード線がなく、DCCフレンドリー対応車輛の、プリント基板とバネの間に挿入することによってレール~モーター間の配線に割り込ませる様設計されています。非対応車輛に対しては、リード線をEM13に直接ハンダ付けして配線する方法がありますが、今回は、テスト用アダプターで用いた方法でリード線を引き出すことにします。

テスト用アダプターと同じく、先端に真鍮帯材をハンダ付けしたリード線を4本作り、それをEM13の腕に熱収縮チューブを使って固定します。チューブは2.0 mm径のもので丁度良い様です。その後、デコーダー全周をカプトンテープで巻いてショート防止としました。カプトンテープの利用は、「ロクハン」のDCCデコーダー取り付け方法の動画に倣いました。集電ブラシとモーター端子間の絶縁も、当初試行した熱収縮チューブではなく、カプトンテープを使うことにしました。


台車・床板に嵌めた状況です。スペースがぎりぎりで「知恵の輪」状態でしたが何とか嵌めることが出来ました。その後、デコーダーが車内で動くのも何ですので、カプトンテープで押さえておきました。


車体を被せて完成です。デコーダーは何とか窓下に収まり、車内は透ける状態でDCC化することが出来ました。

本来ならば、デッキ脇には網目状の転落防止柵が、ダッシュボード上には何らかの運転機器が付く筈ですが、配置が不詳なのではっきりするまで取付は見合わせます。また、こうやってみますと、デッキに人形を立たせたほうが良さそうですね。ちょっと適当なものを見繕ってみることにしましょう。

アドレスは車番通り、「4」としました。

玉電203号の走行性能改善(4終)

車体屈曲時の引っ掛かりは車体連結金具と1軸中間台車の接続ピンが擦れていることが原因でした。ということで、連結金具後端(連結面側)をちょっとヤスって引っ掛かりを解消しました。


車体を被せました。京王2917号と同じく、車体側のネジは0.5 mm厚の真鍮板に切られていて、耐久性が懸念されます。そこでここには、M1.4のプラビスを使用することにしました。また、頭部直径が2.0 mmと小さいので、内径1.5 mm、外径3.0 mmの真鍮ワッシャを挟んでねじ面圧を分散させました。

前後ボギー台車を結ぶコードは、当初車内を通さねばならないと考えていましたが、ご覧の通り車体と床板の間の隙間を通せば、接続したままで車体を被せることが出来ました。

試運転にかかります。線路はSTRV’s Studio製半径250 mm曲線を使ったS字曲線で、中間には直線部はありません。また連接部には、キットに付いてきたディスプレイ用の全周幌が生きていましたので、それを挟みました。動力台車は最後尾としたので、S字部では1軸台車を回転させようという力が発生します。この様に、かなり運転に不利な状況を設定して試運転を行いましたが、ご覧のように滑らかに走行してくれました。車体連結金具は期待通り機能してくれている様です。


さて、これで一応完成したのですが、DCC運転が常用されている運転会にこれを持参するには問題が残っています。というのは、コアレスモーター搭載車をそのままDCCで制御されている線路上に載せると、モーターが焼損する、という問題があるからです。これを回避するには、運転会に持参する前にDCC化してしまえば宜しい訳です。ということで手持ちのデコーダーを漁ってみますと、LENZのSilverデコーダーが2種類、発掘されました。PWM制御の周波数が選択でき、約23 kHzに設定できることから、これを使うことにします。2種類のうち、左側は幅13 mm、右側は幅17 mmです。床板の幅は13 mmで、車体の下側開口部幅も同様ですので、左側のSILVER directと称するデコーダー(品番10330)を使用することにしました。

日光の保存車

先日、ちょっと欲しいものがあったので、「あしおトロッコ館」に行ってきました。その帰路、同じ道を帰るのも寂しかったので、日足トンネルを潜って日光経由で帰りました。弊グループ的には、日光といえば日本最高の路面電車であった東武鉄道日光軌道線です。路面貨物も走っていたとのことで興味は尽きません。


東武日光駅の駅前広場には、軌道線の100形電車が保存されています。旧番号等は見当たりませんが、web上の情報によれば旧109号車(岡軌3010)とのことです。台車枕梁下にコンクリートブロックが設置され、台車バネに荷重がかからない様に工夫されています。


国道に面した側の妻面です。「馬返」の方向幕が掲出されています。方向幕周辺が東武博物館の200形と異なっていて、「はて?」と思いましたが、この辺は岡山時代に改造された様です。


駅に面した側の妻面です。こちらには「日光駅」の方向幕が掲出されています。集電装置は日光時代は先端部が別に動く特殊ビューゲル(東洋電機製BC-3、とのことです)、岡山時代は石津式パンタグラフだった筈ですが、現状はZパンタとなっています。特殊ビューゲルは東武博物館収蔵の200形に取り付けられる形で保存されていますので、「まぁ良し」というところでしょうか。


写真を撮っていたら、こんなバスが通りかかりました。後面にもヘッドライト等を備え、方向幕も日光時代を模して左寄りになっています。方向幕横にある標識(続行標識、とのことです)も塗装で再現され、ナンバープレートも102と、100形に似せる努力が伺えました。