工作
2022年6月8日 10:08 PM | 投稿者名: treasure
以前にも書きましたが、弊会では運転会での仮設線路として、KATOのUNITRACKを利用しています。これが中々の難物でして、これまでにもチェックゲージの拡大、トングレールの改善(二箇所)という加工を実施してきましたが、フログのフランジウェイが広すぎるために車輪が落ち込む、という点に関しては手付かずでした。フログ周辺が難接着材で作られていると思い込んでいたためだったのですが、最近、TAMIYA製のタミヤセメント(流し込みタイプ)でスチロール板との接着が可能ということを知りました。「それならばScotchのスーパー多用途2も利くのではないか?」ということで、フランジウェイ縮小工作を試行してみました。
先ず、どの位狭めるのかを考えます。NMRA S-3.2では1.22+0.05-0.33 mmですので、車輪の規格としてNMRA S-4.2のフランジ厚が最大0.76 mm、MOROPのNEM310でのそれが0.7~0.9 mmであることに鑑み、現状の1.6 mmから1.0 mm強に狭めることにしました。スパンは14.05 mm強となり、S-3.2(14.1~14.2 mm)に届きませんが、狭い分には問題は発生しませんので良しとします。実験してみたところ、ハンダ付けと接着で、厚みは合計して凡そ0.05 mm増えることが判りましたので、0.2 mm厚と0.3 mm厚の洋白帯板を重ねてスペーサを作り、接着することにしました。

22 mm強の長さに切った0.2 mm厚1.2 mm幅の洋白帯材と、16 mm強の長さに切った0.3 mm厚1.2 mm幅の洋白帯材の前端を揃えて重ね、ハンダ付けします(上)。次いで0.3 mm帯板がなくなった境目で曲げ、フログに沿う角度に調整し、実物合わせで、フログからはみ出す部分に印を付けます(中)。その部分を切除し、前端を2 mm強の長さまで面取りし、後端にはRを付けて、フランジ通過時に引っ掛からない様にします(下)。

接着位置に置いてみた様子がこちらです。この状態で台車を通過させて様子をみたところ、意外なことにスペーサの「ずれ」は確認されませんでした。考えてみますと、このスペーサには鉛直方向に力が加わるだけですので、観察結果は頷けるものです。

スペーサを黒染め後、リードレールと接触していないことをテスターで確認しつつ、片方ずつスーパー多用途2で接着します。狭い場所なので、ハックルプライヤーで接着面に圧力を加え、すこしでも強度が出る様にしました。結論として、実用上充分な強度で接着することが出来ました。
最終的には、#110車輪を使用する限りでは、フログへの落ち込みは解消されました。スムーズな運転には有効な加工かと思います。
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2022年5月30日 8:31 PM | 投稿者名: treasure
5月29日に「中央区立晴海区民館」において、工作会を開催しました。COVID-19の影響で、2020、21年と2回、5月の工作会をキャンセルしましたので、2年ぶりの開催となりました。

今回は、故Kingyoさんのご家族がおみえになりました。遺作を持参されたので、状況を確認してみましたところ、長期間動かされていませんでしたので、幾分か調子は落ちていました。

また、以前ゲストで来られた方が、レイアウトモジュールと車輌を携え再訪されました。色々なギミックが仕込まれたモジュールでして、スムーズな運転を目指して、話に花が咲きました。

こちらではトラムウェイの都電をDCC化しています。動力装置自体の特性が低速寄りに振られていますので、スピードステップを最高(255)にしても中々スピードが出ません。もうちょっとスピードが欲しいと感じるのですが、実物でもこんなものの様な気がしますので、悩ましいところです。
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2022年5月24日 7:45 PM | 投稿者名: treasure
染めた枕木をベースボード上に配置します。

前回付けた印に従って、水で薄めたTitebondで枕木を貼りました。枕木の平行性や端部の通りは、特に定規を当てて揃えるといったことはせず、自然の乱れを活かしました。見ての通り、間隔はジョイント部の枕木ともうまく馴染んでいる様です。

線路廻りの地面を軽量紙粘土で造形し、試しにアクリル絵具で着色してみましたが、ちょっと赤味が強すぎた様です。更に彩度は高すぎ、明度は低すぎる様にも感じます。上から草を撒くにしてもちょっと不味いかもしれません。
地面を着色した方に置いたレールは、Micro Engineering社製の、Rail Weathering Solutionを使って黒染めしてみました。集電等を考えて黒染めのままいくのか、それとも塗装するか、ジョイナー部の通電もありますのでちょっと悩んでいます。

先に枕木の配置を考えた時、ジョイント部の枕木との馴染みをレール継ぎ目を中央にすることにしましたが、その部分のレール頭部に刻みを入れ、両側にリベット付き帯板(#16客車のヘッダー用です)を貼って継目板を装いました。帯板のリベット間隔は凡そ1.1 mmで、実物の30、37kgレール用継目板のボルト孔間隔(127 mm)よりもちょっと短いのですが、雰囲気重視ということで妥協しました。
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2022年4月29日 9:26 PM | 投稿者名: treasure
ベースボードの塗装と乾燥が済みましたので、枕木の工作を始めます。

枕木は先に書いた治具を使って、24.4 mm長に切り出しました。そのまま、「生」の色で使用する訳にもいきませんので、エコーモデル製の「STカラー」で染めてみました。写真はラッカーシンナーで割ったSTカラーに枕木を漬け込んでいるところです。結論からいうと、内部への浸透は少ない様子ですので、ずらっと並べて筆で塗った方が早かった様な気がします。

枕木を染めた結果です。左がラッカーシンナーで割ったSTカラーで、右がアルコールで割った墨汁で染めたものです。それぞれの下には比較のため、染める前の枕木を置いてあります。
STカラーで染めたものは、新品の枕木、墨汁で染めたものは、だいぶ風雨に晒された枕木、といった印象です。欲を言えば、墨汁で染めたものは、もうちょっと黄土色がかった方がいいのかもしれません。この辺は更に、水性ステイン等を試してみる必要がありそうです。

これも先に述べた通り、枕木を整列させるために配置図をCADで描き、それを実寸で出力してボード上に置き、枕木の四隅を針で突いてベースボードにトレースしました。あとはこれに従って枕木を貼っていきます。
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2022年4月18日 7:58 PM | 投稿者名: treasure
1/87,12 mmの運転ボード(12 mmホイホイ)を作ろうという計画ですが、ハンドレイでの線路敷設に必要な事項は検討し終えたので、試作して更なる問題点を洗い出していこうと思います。

ユニトラ接続部改軌の量産試作です。レール間の不要部分を除去するために糸鋸で切り込みを入れるのですが、きちんと押さえられれば目標幅の両端に2本、切り込めます(試作では中央で二分し、断面をヤスりつつ実物合わせで寸法を出しました)ので、道床内部に入れるスペーサーを作りました。台枠材料の4 mm厚べニア板端材を30.5×25 mmに切り出し、更に糸鋸の逃げスペースを切り欠き、下に2×4 mmの角材を貼り付けて厚さを揃えたものです。木材の公称値と実寸の差で、スペーサーの厚さは5.65 mmに仕上がりました。
不要部分を除去するための罫書きは、犬釘のモールドから左右それぞれ5 mm内側に罫書けば宜しいので、0.5tの5 mm幅帯板を約40 mm長に切ってガイドとしました。結果として左程時間をかけずに更に3つ、ユニトラ接続部の改軌が出来ました。これでホイホイ二枚分の接続部を改軌することが出来ました。

ユニトラ接続部を収めるためのベースボード切れ込みですが、これまで使用してきたパネルカッターが廃番(つまり交換用ブレードの入手が困難)ですので、直角が出た角材の切れ端にマグネットシートを貼り、X-ACTOナイフのNo.18ブレードを垂直に支持できるようにする治具を作りました。これでブレードを垂直に支持し、上から叩いて切れ込みを入れたところ、従来より精度よく切れ込みを作ることが出来ました。尚、マグネットシートで刃物を支持するアイデアは、様々なDIY関係はやドールハウス製作動画で用いられており、それを応用した格好です。

ということでとりあえず2つ、225 mm長のベースボードが生地完成に至りました。基本的な製作方法や寸法は従来と同等ですが、フレームとなる角材が10×15 mmに、ベースボード切れ込み幅が24 mmにと、小さくなっています。
ホイホイが2つあれば接続や通過のテストが出来ますので、今後は全面に油性ニスを塗って変形を防止した後、マクラギ敷設、レールのハンドスパイクへと進めていこうと考えています。
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