【進捗状況】複線分岐の制御(その2)


1.各給電区画への給電区分(2)

前の書き込みに対し、kingyoさんからコメントがありました。

「「並行給電では、5と6、7と8はリバース区間に」する必要がありますか? この分岐の板にその機能まで持たせるのは線路板の配置を制限してしまうので、ホイホイの趣旨を損なうかと思います。」

うーん。確かに、ループ配置を重点的に考えて、単なる分岐としての使用時の検討が甘かった点は否めません。単純な複線分岐とした場合、車輛が通過するごとに、5-6と7-8がパタパタ切り替わりそうなのは承知していました。トラブルの原因になりそう、という判断はありかと考えましたが、15 msの周期でショートを監視し、300 ms以内に切替を完了するFrog Juicerを使用すれば、そう大きな問題は発生しないだろうと思っていました。

「ウチの複線分岐は5〜8以外同じようなギャップの切り方・合計10ブロックで…」

ということで、10ブロックでの給電区分を考えてみました。

整理結果をみると… 並行給電では3箇所、対行給電では2箇所を切り替えれば宜しいことが判りました。kingyoさんの、

「Dual Frog Juicer×1+Mono Frog Juicer×2で並行/対行給電両方に対応しています。」

というのが裏付けられました。

2.リレー接点の利用

さて、よくよく眺めてみると… Aブロックは並行、対行給電に関わらず、同じパターンであることが判ります。ポイント切替用回路に組み込まれているリレー(G6KU-2P-Y)は、2回路のうち1回路が遊んでいます。データシートによると、「接点電流の最大値」は1 Aである由。0.3 Aの消費でアワアワ言ってるMTCCならば、0.5 Aも流れることもないのは必定、おまけにポイント切替中に車輛が当該フログ上を走行している(=活電流を切り替える)ことはほぼ皆無、ということで、Aブロックをリレーによって切り替えれば、並行給電ではMono Frog Juicer×2、対行給電でもMono Frog Juicer×2で間に合いそうです。

3.Frog Juicerの制限

さてここで、Frog Juicerの接続制限を考えることにします。

Frog Juicerの製造元であるTam Valley Depotでは、「1ブースターに接続できる給電点数は、Mono Frog JuicerとHex Frog Juicerは24点迄、Dual Frog Juicerは概ね4点」と述べています。これは、リンク先にある通り、Mono/Hex Frog JuicerとDual Frog Juicerでは、製品の性格が異なる所為かと思われます(用途がMono/HexがZ-HO/On30であるのに対し、DualはO-F、換言すれば、Dualは「大電流スペシャル」)。

複線分岐ホイホイからリバース区間切替機能を排した場合、リバース区間切替用にDual Frog Juicer×2かHex Frog Juicer×1が必要となります。Dual Frog Juicer×2では1ブースターあたりの制限をオーバーします(リバース区間だけで一杯一杯の上に、複線分岐内のMono Frog Juicer×2の分が加算されます。ブースターを幾つも使えるのであれば別ですが…)。Hex Frog Juicer×1では、2給電点が使用されずに遊ぶことになります。

ということで、直線側1-4ブロックの先を5-8ブロックとして独立させ(図省略)、リバース区間としても使える様に、切り替え可能な構造にしておくのが現状での最適解ではないかと愚考するのですが、如何なものでしょうか?