車両

【部品調達中】SEPTA Kawasaki Single-End LRV


ようやっとダイキャスト製床板を調達したSEPTA Kawasaki Single-End LRVですが、塗装のため、動力装置を一旦取り外しました。


床板とモーターです。いい機会なので重量を測定してみたところ、ダイキャスト製床板が66 g、3Dプリント製床板が13 gでした。モーターは動力装置付属のものが25 g、それにA-Line製フライホィールを組み込んだものが41 gでした。ダイキャスト製床板とフライホィールで、かなり重量を稼げそうです。


電飾のために、YouTubeとBowser PCCの取説から、各ライトの役割を調べました。屋上の黄色は緊急回転灯(Emergency Beacon)、屋根肩のものは車幅灯、前面窓上のは地下用ライト(Subway Light)、前面窓下は上からウィンカーとヘッドライト(Headlight)と判断しました。


後妻です。背面窓上のは判りませんでしたが、多分、後退時の地下用ライトでしょう。屋根肩のものは車幅灯、背面窓下は上からブレーキライト、テールライト(Taillight)とウィンカーと判断しました。

BowserのPCCでは、ヘッドライトとテールライト(F0)、地下用ライト(F3)、緊急回転灯(F4)、室内灯(F5)が点灯します。このモデルでは、緊急回転灯と車幅灯は塗装で表現されたダミーですから、点灯は諦めます。ウィンカーとテールライトは小さいのでこれも点灯加工から外しました。ということで、ヘッドライト、(前面の)地下用ライト、ブレーキライト、室内灯を点灯させようと思います。

寸法をあたってみますと、いずれにも手持ちの3020型チップLEDが使えそうですので、取付基板となる0.5 mm厚の生PCBを購入しました。ブレーキライトは左右交互に点滅しますので、それ用の回路としてNgineeringのN8015を、ブレーキライトを設定できるDCCデコーダとして、TCSのM4を調達中です。

【すこし進捗】SEPTA Kawasaki Single-End LRV


4.5年前に3Dプリント製床板を購入したSEPTA Kawasaki Single-End LRVですが、やはり床板がプラではウェイトに問題あり、ということで、鉛板での補重を考えているうちに、すっかり冬眠状態になってしまいました。

しかし、どういう按配か、ダイキャスト製床板が付いた動力化キットが発売されました。でも供給が足りない様で、ずぅ~っと品切れだったのですが、10/8にふと販売店のサイトを覗くと、「在庫3」。瞬時にポチりました。10/10にはまた【品切れ」になっていましたので、反射的にポチったのは正解だった様です。


左がボディ、右が3Dプリント製床板にA-Line製フライホィールを組み込んだBowser製動力装置を仮組したもの、中央が今回購入した動力化キットです。この状態で、3Dプリント製床板は82 g、動力化キットは121 gでした。床板ダイキャスト化の効果は大きいでしょう。


で、広告写真には、ディスプレイモデルから移植しなくてはならない台車サイドフレームとか、連結器とかが付いていたので、床板を塗装してポン付けできると思っていたら、やはりそれらは移植しなければならない様です。ということで、これが動力化キットに取り付けなくてはいけないパーツ一式です。台車サイドフレームについては、Custom Traxxが発売していたSLRV/LRT Track Brake Assemblyが使えれば手間が省けたのでしょうが、残念乍ら品切れ、ということで、ディスプレイモデルのそれを移植してスケールモデルを目指すことにしました。


ということで、電飾を考えて、ストップライトの塗料を剥がしました。まず出来るところから… ということです。レンズは、裏から太目のピンバイスに咥えた爪楊枝をあて、小ハンマーで叩いてやったら簡単に外れました。その際、ボディ等を大きなビニール袋に入れて、その中で作業しました。そうすれば、例えて手元が狂って部品が飛んでも、ビニール袋内に留まる、という算段です。外したテールライトレンズは、GSIクレオスのMr.薄め液で洗って塗膜を落としました。現在、台車サイドフレームをどうやって台車に取り付けるか、を検討しています。予備がないので、慎重に採寸しつつ、CADで図面を起こして検討中です。

しかし、車輌関係の書き込みは2015-12-31以来です。いやはや… ホイホイ関係に、ちょっと精力を取られ過ぎた様です。でも、線路がなければ走らせられない訳でして… 難しいところです。

【2015合運始末】MSR952の前照灯設定


ことの発端

ということで、色々と問題をかかえつつ2015関東合運で運転していたMarket Street Railwayの952号車でしたが、それを見ていたkingyoさんが一言…
「テールライトがないから、New Orleansでは後ろのヘッドライトも点いていたよ。San Franciscoの”F”Lineじゃぁどうか知らないけど…」
うーん、そうですか… ヘッドライトは運転時に、前後方向を明示するのに便利なのですが、ちょっと調べてみる必要がありそうです。

リサーチ!その1

実際、San Franciscoの”F”Lineではどうなっているのかを、手元のDVDで調べてみました。そのDVDでは、2箇所に952号車が出ていましたが、どちらも後方のヘッドライトが点灯していました。そうすると、何とかそれを再現したくなってきます。

リサーチ!その2

製品に積まれているサウンド・デコーダはESU製なのですが、型番等の情報は開示されていない様です。ESUのサイトを覗いても、どれが該当するのかさっぱり判りません。しょうがないので、色々とトロリーモデルクラブのサイトを覗いてみたら… 此処にありました。読んでみますと… CV31を16に、CV32を2に設定してから、CV257とCV273を共に16に設定すれば、ヘッドライトが走行方向に係わらず点灯する、更にCV481とCV497を16に設定すると、方向幕が走行方向に係わらず点灯する、と書かれています。

設定方法

さて、ここで耳慣れないCVが出てきました。赤い箱(DP1)の設定ファイルではCV128が最大です。対してDigitraxのPR3では、CV256までの設定があります。いずれにしても、CV481とかCV497とかは範囲外です。うーん、できればいつも使っている、DP1で設定できれば手間が省けるので歓迎なのですが… ということで、1)先ずDP1の定義ファイルを改造して試行してみる、3)駄目ならPR3でやってみて、3)それでも駄目なら間接的に書き換える、という方針にしました。

DP1の定義ファイル

先ず、DP1の定義ファイル、Generic.iniを別名でコピーします。私はGeneric2.iniにしました。これをメモ帳で開いて…
[CV DESCRIPTION]の後に…
CV31=Index High Byte
CV32=Index Low Byte
CV257=Index Area
CV273=Index Area
CV481=Index Area
CV497=Index Area
と書き込み、[CV ENTRY]の該当位置に…
CV31=-1
CV32=-1
CV257=-1
CV273=-1
CV481=-1
CV497=-1
と書き込んで保存したら、これをDccPgm3(DP1の制御ソフトです)に「定義ファイルインポート」します。

実際の書き換え

これはもういつも通り、CV Listの該当CVの行をダブルクリックしてCV Read/Writeを表示させ、そこで書き換えるだけで大丈夫でした。注意すべきは、CV31とCV32はインデックスとして動作していますので、先ずCV31とCV32を書き換え、その後でCV257等を書き換えなければならない、ということです。もっと端的に言えば、CV31=0、CV32=0のときのCV257と、CV31=16、CV32=0のときのCV257は別物である、ということです。ということで、DP1で無事、目的のCVを設定することに成功したので、PR3の出番はなくなりました。

結果

こんなことをする場合には、書き換える前にデフォルト値を読みだして記録しておくのがお約束です。ということで、デフォルト値はCV257=CV481=20、CV273=CV497=24でした。冒頭で述べた、運転時に前後方向を明示する役割は、方向幕にやって頂くことにしましたので、ここではCV257とCV273のみ書き換えました。

DSCN3703
この様に、前方はヘッドライトと方向幕の両方が、後方はヘッドライトのみが点灯する様になりました。

【2015合運始末】MSR952の修理&入線整備


昨年購入したMSR952号車ですが、給脂済みであることをいいことにして、恒例の入線整備もせずに運転会で走らせていました。

2015関東合運でも走らせたのですが、今ひとつ不調です。「新規動力だから、未だこなれていないのかなぁ…」と思っていたのですが、調べてみると、非動力台車右側の車輪からの集電がなされていませんでした。「これはいけない。」ということで、その修理のついでに入線整備を済ませました。

DSCN3601
ボディを外してみました。見難いですが、台車からのリード線が断線しています。あと、プリント基板に残ったフラックスが白粉を吹いていたり、ポール基部ブッシュが真鍮挽物のままというのも気になります。

DSCN3603
リード線は、台車との接続端子部で断線していました。更にリード線自体を観察してみると、途中で被覆が破れ、中の導線が剥き出しになっています。リード線は意外と細く、最大で0.2 A程度(Power Cabで測定)ならば、この程度でいいんだと、認識を新たにしました。これから察するに、最終組立でシャーシーと車体の間にリード線が挟まってしまい、台車が回転した際に余裕がなくて引っ張られ、断線したものと推察されます。

しかし、リード線の被覆が途中で剥けていると、思わぬショートが心配です。被覆にヒートシュリンクチューブを被せたり、接着剤や塗料を塗って絶縁するのは、リード線の柔軟性を損ね、曲線通過に支障をきたす可能性があります。ということは、何か適当な電線で交換する必要があるということです。

ということで、S社、I社から細めの電線を買ってきました。実際に比較してみると、S社の「プラグコードφ0.38 mm」と称する電線はちょっと細過ぎるように感じましたので、I社の「耐熱リード線」で置換しました。これで無事、修理完了です。

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あとは入線整備ということで、プリント基板に残ったフラックスと白粉をアルコールで払ったり、ポール基部ブッシュを黒染したり、ポール基部に1.2 mm真鍮角線を2 mm長に切って挟み、ポールの上昇角度を抑制したりして、無事、竣工です。

上の写真で後ろにチラっと写っているのが、PCCカーのポールで、これは基部に0.5 mm真鍮角線を挟んで、上昇角を抑制しています。同一線路上でポールの高さが異なるのは不合理なので、大体のところで揃うように真鍮角線の太さを選定しました。

【DCC】Birneyのデコーダ交換


Birney Safety Carは好みの車輛でして、弊社にもFomras製のブラス製品(未塗装)と、Bachmann製のプラ完成品が在籍しています。当然、これらを運転会で走らせたいのですが、当グループで運転するにはDCC化する必要があります。しかし、最初に入手したFomras製品は、モーターのアースが、モーターハウジングから床板・台車経由で結線されていて、DCC化が中々難しい構造になっているため、未だにDCC化されていません。Bachmann製品はデコーダ搭載済みで販売されていますが、四輪固定のために集電性能が劣悪で、ぎくしゃくとした走りで気に入りません。

スムーズな運転には、集電不良による瞬断の影響を回避しなければなりません。それを実現してくれるのが、Docksideに搭載したLenzのPower-1ですが、同等の機能を組み込んだデコーダがTrain Control Systemsから発売されていますので、デコーダの交換を試みてみました。

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Bachmann製のBirney Safety Carは、マニュアルにある通り、屋根を外すことによって、ボディを外すことなく簡単にデコーダにアクセスできます。写真で写っているのは製品のままのデコーダで、NMRA規格の8ピンプラグを介して接続されています。PCBボードの開口部は、このデコーダを出し入れするには充分な大きさですが、交換するデコーダにはやや小さかったので、PCBボードを一旦外して交換することにしました。また、このデコーダは、直下にある梁(マニュアルの00F03)で中空に支持されているのですが、デコーダが大きくなりますので、これも外すことになります。

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これが交換したTCS製KAT22デコーダです。後ろに写っているマニュアルにある通り、電源が失われても3-15秒の走行が可能と謳われています。Lenzでは最大設定でも4秒ですから(あくまでも設定上のお話で、消費電流0.25 Aだと1秒しか保ないとか、心細いことも書かれています)、かなりの効果が期待されます。写真は、Docksideに載っけたLenz製Gold+MPデコーダから外したプラグを半田付けしたハーネスを取り付けた状態です。

実は、同じシリーズの製品に、KAT12というのもありまして、こちらは電源が失われても2-5秒走行可能と謳われていますが、価格、公称寸法いずれも同じでしたので、両者購入して比較してみました。すると、写真にある通り、KAT22では、文字の下側が膨れていますが、KAT12ではその膨らみがなく、やや薄い様です。価格は変わりませんから(MSRPも同じです)、スペースが許すのであれば、KAT22を使うのが宜しい様に思えます。

DSCN3320
デコーダ交換後、横から透かした写真です。オリジナルでは向こうが透けていたのですが、デコーダが存在を主張する様になりました。

で、肝心の無電区間での挙動ですが、KATOの246 mm長フィーダー付直線と369 mm長直線を絶縁ジョイナーで結んで、充分充電した後にスピードステップ12/127(全速127ステップの設定で12、という意味です)で、369 mm長直線をスピードを落とさず走り切って向こう側へ飛び出しました。スローも物凄く安定する様になり、お気に入りの一台になりそうです。

そういえば、某所で投げ売り(KAT22デコーダを足しても定価より廉い…)されていますので、もう何輌か入手して加工するのも面白そうです。