車両

エレクトロライナー基板回路改装


2009/8に入線したときにエレクトロライナーに載せたDZ123デコーダをジャンパ接続ミスで燃やしてしまい、片方の前灯が点いたままになったので、デコーダをDN143IPに交換、ついでに基板の回路も一寸いじくってみました。120131-89-DN143IP
2段4列のジャンパコネクタが各車間にあるのですが、全台車から集電している赤黒ピン(2,3)と前灯尾灯用白黄ピン(6,7)が上下に並んでいるため、接続を誤るとすぐさまデコーダのファンクション0を壊してしまうわけです・・・
そこでデコーダの8ピンプラグから出た所に、33オーム抵抗と念のため50mAのリセッタブルヒューズも挿入しました。アナログ運転時も前後進で前灯尾灯が点灯切替するよう用意された4つのダイオードD1~D4を撤去して、その跡に置きました。画像の黄色矢印2ヶ所をヤスリで切断しています。
室内灯はRail-ONになっていると常時点灯するような配線になっていました。これも今回変更して、前灯または尾灯点灯時・ファンクション0がオンのときに点くようにしました。赤・黒から4つのダイオードD5~D8をブリッジにして供給していたものを一旦撤去し、白・黄回路の途中からワイヤをつないだダイオード2個を通して-側(4)につないでいます。+側はジャンパの青(8)を(5)に結べばOKです。U1,C2,R26,R27はおそらくアナログ運転用定電流回路と思われるので撤去しています。120131-146-CBoard
両面プリント基板に迷路のように回路が作られているので、裏表ひっくり返しながらさんざん眺めないと判読しづらいものです・・・

端子板の改良


南海モ205更新の続きです:どの車両も動力やデコーダ関係の保守を考えて、電気配線の接続は出来るだけ端子板を設けて、撚り線の先にも端子を付けてネジ留めするようにしています。端子板にはベークライトや汎用プリント基板を使うことが多いのですが、ネジ留めを繰り返していると、1.4mmのネジ穴が効かなくなってしまうのが困りものです。
今回の改良では、裏側にネジ穴を切ったt0.5洋白の端子を置いて、薄く削ったガラスコンポジット基板の上からもう一方の端子をネジ留めするようにしました。床板との間はエポキシ浸透和紙で絶縁してあります。これで当分ネジが効かなくなることはなさそうです。120128-Connector
モ205のデコーダ基板から扉開閉モータへの接続は前後端の床下にあります。天井裏のモータからの配線はHポールのパイプを通って降りてくるので、先端には端子が付けられません。L形のt0.5板をネジ留めして、撚り線の先を挟んで接続させています。L形にしてあるのは、基板の穴に先を挿してネジ留めのときにずれ難くするためです。

南海モ205動力台車更新


いでゆ工房のキットを扉開閉加工して2005~2006年に組んだ、南海大阪軌道線モ205ですが、動力台車駆動は小型プラジョイントをシリコンチューブに交換したものの、基本はキットのままで、R250通過さえもかなり無理無理という状況でした。画像右側のように、ギアボックスのウォーム軸が台車センターピンを貫通して保持されているので、そこから床裏中央のモータの間にシリコンチューブやジョイントを置いても、とても急曲線通過は困難です。

国内の16番製品の床下モータ伝動の場合、路面電車でも同程度の設計しかされていないものが多く、中にはモータ寄りの軸にギアボックスがあるものさえあり、急曲線の走行のことを考えて作られているとは思えません。
例外的に良い設計がされていたのは、かなり以前のカツミ製都電4100他で、センターピン直下にジョイント関節部があり急曲線でも好調な走りをする、と聞いています(残念ながら弊社にはありません)。

ジョイント関節部をセンターピン位置に持って来るために、枕梁と心皿部をt0.5洋白で作り替えました。枕梁の台車側枠取付部分は元のパーツの両端を流用し、新規製作部分を半田付け後に中央をカットしました。ギアボックスが振れてしまわないよう、画像中段左の枕梁部中央を上に折り曲げ、ウォーム軸を通して済ませてしまいました。軸に抵抗が掛かるでしょうから、決して最良の方法とは言えませんが・・・120122-2d
120122-4d エンドウ製#6505ジョイントを使いましたが、ユニバーサル・ジョイントも路面向きに急曲線で使えるものが市販品には無いと言っても過言でなく、今回も関節部はカッターで削ってスリムにして、何とかR175でも通れる程度になっています。弊社配属の玉電80や阪神国道線71は真鍮パイプなどから十字関節のジョイントを自作して好調に走っていますので、1両目の様子次第で2両目は自作するかも知れません。左の画像ではまだ入れていませんが、モータ軸とつなぐシリコンチューブとプラジョイント関節の間には前後にスライドさせる伸縮部を付けています。台車前後の上下動にも対応させるためには、関節部の他に伸縮部も無いと、うまく走ってくれません。モータ軸側の振れは通常少ないので、シリコンチューブだけで問題ありません。 120122-7d205

2両あるモ205の内、1両はとりあえず更新完了です。もう1両は室内灯回路が怪しく、しかも作業途中のテスト時にデコーダDZ143を焼損させてしまったので、大々的な更新作業になりました・・・