江東電気軌道(KDK)
2022年11月6日 11:48 AM | 投稿者名: treasure
2022関東合運で、kingyoさん製作の500R左複線分岐の調子が思わしくありませんでした。分岐方向表示用のLEDも直線側の青が点灯せず、どこかで不具合が発生している様ですので、修理を試みました。

保管担当者から引き取ってきた500R左複線分岐です。KATOの490R分岐を2つ使い、自作フログと組み合わせて複線分岐に仕立てています。全体としては、500Rの45度曲線と組み合わせ、500Rの90度曲線とします。ですから、曲線分岐した先の複線間隔は50 mmになっていません。

裏側には、Tam Valley Depot社製のDual Frog Juicerと、Digitrax社製のDS52が仕込まれています。症状は内回り線が時々ショートする、というもので、合運では対応するポイントを全通式から選択式に設定し直し、Dual Frog Juicerへの給電を停止させることで何とか動作させることが出来ました。配線を辿って回路を把握してみても、いまいち問題点がはっきりしません。
全体の結線を明らかにしてから、改めて試運転してみますと、車輛が特定のギャップを通過する際、直線側の分岐方向表示用LED(青)が点滅することに気付きました。「給電先から給電元へ電気が回り込んでいる… つまり給電元周辺どこかでの接触不良だなぁ…」ということで色々探りますと、赤丸で囲った部分に問題があることが判明しました。
ここはM2ネジの脱着によって、ポイント内部の配線を全通式/選択式に切り換える部分です。このネジにラグ板を共締めすることによって、Dual Frog Juicerへと給電しているのですが、ここの接触が不良の様です。よく観察しますと、根本に被せられたヒシチューブの厚みによってラグ板が浮いていました。長年、不完全な接触で通電してきたせいか、接触部も酸化している様子でしたので、1)ラグ板の根本を上側に曲げ、平面同士がきちんと接触する様に修正し、2)接触部をGOO GONEで清掃して酸化膜を除去してみました。これで直線側の分岐方向表示用LED(青)も正常に点灯するようになりました。

備忘録を兼ねて、レールへの給電様式を示しておきます。左側が並行配線、右側がドッグボーン配置で使用する対行配線です。全部で4箇所あるフログは全て無電区間となっていて、2箇所あるK字クロッシングは、並行配線ではNSは固定、対行配線ではDual Frog Juicerを介してNSを切り替えています。

並行配線/対行配線の切り替え部です。現在は並行配線で、ラグ板根本のヒシチューブと同じ色のコード(紫≒青、ということです…)が出ているところにネジ止めします。ドッグボーン配置では、下側の緑色コードが出ているところにネジ止めすることになります。
故障個所探索の途中で、電流制限抵抗を介さずに直接給電してしまい、LED(青)を焼いてしまいましたが、kingyoさんから頂いたボードから外したものが在庫していましたので、それを加工(表面をフラットに削り落とす)して復旧しました(こちらのほうが手間を喰いました)。ということで一応、修理完了です。
カテゴリー:DCC, ホイホイ・MTCC規格モジュール, 江東電気軌道(KDK), 関東合運 |
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2022年10月13日 7:47 PM | 投稿者名: treasure
2020、2021年とCOVID-19感染症の影響で中止となった関東合運に、3年振りに参加してきました。

今年の運転状況です。先に書いた通り、曲線半径500R曲線ボードを中心に、kingyoさんが遺されたホイホイを優先的に使った複線エンドレスから、複線分岐でヤードが外側に伸びた単純な線形です。外回りは蒸機牽引の貨物列車を都電7500が、内回りはMSR952号車(元New Orleans市電)をSEPTA9111号車(Kawasaki LRV)が追走しています。弊会ではDCCで運転していますので、同一エンドレス上の2列車も個々にコントロールされています。まぁ時々手放し運転をしている最中、追いついて一体化して走行していることがありますが… まぁご愛敬でしょう。手前のユニトラックと床板が透明なテストカーは、KATO 490Rポイントの改良工作の結果をデモンストレーションしているところです。

今回はゲストの方にもkingyoさんの遺されたホイホイでの運転を楽しんで頂きたく、DC運転の準備もしていました。これは他クラブのKさんが持ち込まれた江ノ電600形です。技術評論社から発売された“街の風物詩「路面電車」”の第2弾として発売されていた1/80のディスプレイモデルを動力化したもの、とのことでした。

ガーダー橋を渡る、Docksideが牽く貨物列車です。ガーダー橋についてはkingyoさんが、「こうすればホイホイでも鉄橋が架けられるんだよ…」と語られていたのが想い出されます。また、次位のPFE Reeferは、3輌セットをkingyoさんとSさん、私で共同購入して頒けあった、想い出の車輛です。
今回の合運では、様々な方々とkingyoさんを偲ぶことが出来、有意義でした。また遺されたパーツ類も、多数の方々にお引き継ぎ頂くことが出来ました。厚く御礼申し上げます。
とはいうものの、今回の合運でもノートラブルということはなく、車輛、線路とも多少のトラブルが発生しました。しばらくは来年に向け、トラブル箇所の修理に精を出すことになりそうです。
カテゴリー:クラブ行事報告, 江東電気軌道(KDK), 関東合運 |
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2022年10月3日 9:44 PM | 投稿者名: treasure
10月9、10日に開催される、「第20 回鉄道模型関東合同運転会 in 埼玉けんかつ」に向け、持っていく車輛の整備を進めています。いつもは線路と制御機器に容量を圧迫されているのですが、今年は久方ぶりに線路関係の容量が縮小されましたので、何時もより多めに車輛を持っていこうと考えています。
P.E. “BLIMP”

取り扱いをミスり、車体側面に潤滑油を付着させてしまいました。そこで、薄く薄めた台所用洗剤を筆に含ませて擦り、直ぐにキムワイプで拭き取ったところ、潤滑油を綺麗に除去することが出来ました。よく見てみると、屋根上等にはだいぶ埃が溜まっていましたので、目立つ部分のみ、ついでに洗っておきました。
SEPTA Kawasaki LRV

試運転で、「サブウェイライトの光が漏れている」という問題がありましたので、手持ちのアセテートテープを貼って遮光してみました。

2月の運転会で、「テールライトの交互点滅が乱れる」という問題がありましたので、テールライト点滅回路の入力側に1uFの積層セラミックコンデンサを並列に挿入してみました。元々、きちんと掃除したテスト線路上では良好に動作しますので、実際の運転会でどの程度改善されるか、期待しつつ試してみることにします。
その他
あとは輌数稼ぎに、BowserのPCCやら、米国型のBox Carやらを持っていこうかと計画中です。9月の予行には何かあった時の備えとして、ホイホイやらユニトラやらを色々持っていったのですが、それらはだいぶ整理できそうですので、どれだけの容量を車輛に振り向けられるか、遣り繰りを考えねばなりません。
カテゴリー:江東電気軌道(KDK), 車両, 関東合運 |
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2022年9月29日 8:33 PM | 投稿者名: treasure
9月25日に「中央区立晴海区民館」において、運転会を開催しました。今回は来る10月に開催されます関東合運への予行を兼ねての運転会となりました。

今回の線路配置です。今年は10月の関東合運が開催されますので、1)亡くなられた中澤さんの遺された線路を使用することで故人を偲び、2)曲線半径を大きくすることで他クラブの方々の車輌も走行可能としたい、という意図から、遺されたホイホイから曲線半径500Rのものを選び、足りない部分は新規製作して補いつつ構成しました。製作してくださりましたOSARUさん、ありがとうございました。

当日の運転車輛です。BLIMPが大きいのはまぁ当然として、1/80の名鉄モ520と3.5 mmスケールのMSR952がほぼ同じ断面なのは、16番ゲージの狙い通りということかと思います。で、それに比して都電7500(1/80)の小さいこと… 関西の方々に揶揄されるのも無理ないところです。

今回の関東合運では、他クラブの方々の車輌にも走行して頂きたく、従来からのアナログ運転も出来る様にシステムを組みました。で、DCパワーパックを繋いで試運転をしようとしたら、誰もアナログ車輛を持ってきていなかったというチョンボが発覚… しょうがないので、偶然あった天賞堂の新型パワートラックを単体で使用して運転可能なことを確認しました。いい機会ですので、車輪幅(N)を確認したところ、NMRA STANDARD GAGE(MARK IV:何でここだけ英国流なんだろう…)をパスすることが確認できました。ついでに、チェックゲージ(K)とフランジ高(D)も問題ないことを確認しました。10月の関東合運では、DC運転の時間をとりたいと考えています。
また今回の関東合運では、ご家族のご好意により、中澤さんの遺されたパーツ類をご希望の方々にお頒けすることになりました。ご興味を持たれた方々におかれましては、209号室までお越し頂ければ幸いに存じます。
同時に開催しました2022年度総会も無事に終了致しました。今後の運営に関する有意義な意見交換が行われたことに深謝申し上げます。
カテゴリー:お知らせ, クラブ行事報告, クラブ運転会報告, 江東電気軌道(KDK) |
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2022年9月15日 10:00 PM | 投稿者名: treasure
先に検討した結果を受け、緑化を済ませた試作ホイホイに〈ナノ〉バラストのブラウンを撒布してみました。

バラストのは、水で5倍程に薄めたTitebondにドライウェルを添加した溶液を滴下して乾燥させ、固定しました。「まぁこんなもんかなぁ…」という仕上りです。固定した直後は、ちょっと色が濃過ぎる印象でしたが、水分が蒸発するにつれて落ち着いた様です。

続いてもう一つの試作ホイホイに、大昔の「とれいん」誌に書かれていた様に、地面を作って着色し、レールをスパイクする前にバラスト(ライトグレー)を撒布してみました。やってみますと、こちらの方がバラストを整える手間は省ける様です。またこちらでは、Titebond溶液を滴下する前に、ドライウェルを添加した水を霧吹きで散布してみました。端部から順番に染み込ませていけばそんなにも型崩れは起きませんでしたが、先に水で湿らせておく方が、多少なりとも手間を省ける様です。

バラスト撒布後、レールをMicro Engineering製の微小(Micro)スパイクでスパイクしました。巷で言われている通り、先にドリルで穴を開けておかないとスパイクが入ってくれない様子ですので、弊社では0.4 mmφのドリルで下穴を開けました。レールの保持力が心配でしたが、数(枕木4本毎)に助けられ、実用上充分な強度は確保できた様です。
カテゴリー:12mmホイホイ, 工作, 江東電気軌道(KDK) |
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