江東電気軌道(KDK)

英国型路面蒸機 (補遺3)

先に記した通り、集電ブラシを車輪裏側を摺るように改良してみました。


新たに製作した集電ブラシです。集電ブラシの接触位置は、車輪裏側にボスが出ていることから、多少車軸に近くても支障にはならないと踏み、ボスぎりぎりまで中心に近付けてみました。ブラシそのものは、別所属クラブで得た知見から、2列(0.5×0.15 mm燐青銅帯板×2)としてみました。何でも、ブラシ付DCモーターのブラシ先端には切れ目が入っていて、複数列になっているそうです(そうしたほうが通電効率が良くなるそうな…)。しかし、細い帯板先端に切れ目を入れるのはちょっと難しいので、根本から2列にしてみました。


これまで使用してきた集電ブラシです。先端をループにして折り返し、できるだけ柔らかく接触させる様に工夫してありましたが、車輪外周にて接触していることから限界があった様です。


新たに製作した集電ブラシを取り付けた状況です。電線は従来からのものを再用しましたので、脱着時の熱で被覆が少々傷んでしまいました。こちら側は非絶縁側なのでこのままとしましたが、反対側の絶縁側は、支持腕裏面に方眼紙小片をエポキシ系接着剤で貼ったついでに、接着剤を盛って絶縁を補強しておきました。

試運転してみた結果ですが、感覚的には少し乍ら惰行する様になった印象、則ち走行抵抗が減少した様な印象があります。これは、集電ブラシの接触位置が車軸に近付いた効果かと思われます。また、最初2回程、集電不良で突っついた後は、すんなり起動する様になりましたので、集電ブラシを2列にした効果はそれなりにあるのではないかという印象です。まぁこれらは、もうちょっと走り込ませてみないとはっきりしないかと考えています。

玉電80型の動軸ギア交換(前)

5月工作会で動軸ギアが割れていて走行不能だった玉電80型の修理を試みました。


製品を引き継いだメーカーに相談した結果、動軸のものと同じギアを使っている中間連動軸アセンブリ(HOe/PU101動力SL-Bキットの2-4)を頂くことが出来ました。12個というのは弊社在籍の本シリーズ5輌プラス京王2917号の計6輌分、ということです。既に6輌中3輌分が割れていますので時間の問題と考え、計6輌分の交換ギアを確保しました。


ギア付き輪軸は破損したギアを外し、交換するギアを入れられる様に車輪を抜かねばなりません。これにはNorthwest Shortline社のThe Pullerを使用しました。車軸は段付きで、露出している車軸端は直径1.6 mm程ですので、付属していた1/16″チップで何とか抜くことが出来ました。中間連動軸アセンブリも圧入されているシャフトとギアを分解しました。こちらにはメーカー不詳のギア抜き(識者によりますと、スロットカー整備用だそうです)を用いました。


組み立てる部品一式です。分解した輪軸は元々のペア同士、一対一で管理しました。また、組んだ状態で左右のガタが気になりましたので調べた結果、ギアの片側に厚さ0.25 mmと0.13 mmのポリスライダーワッシャーを1枚づつ、両側それぞれに挟んでやると丁度良い具合にガタがなくなることが分かりましたので、この機会に入れておくことにしました。

工程後半はギア付き輪軸の組み立てです。

英国型路面蒸機 (補遺2)

動力装置を組み上げ、更新を完了しました。


ARU MODELさんからの案内によりますと、「モーターの仕様変更に伴いリニューアル」とあり、モーターの端子位置が変わったため、付属集電ブラシが変更されています。しかしここでは、付属集電ブラシは使用していないため、これまでのモーターを配線のまま流用しました。事前に伺った通り、ギア関係は同一でしたので、問題なく置換できました。写真では、フレームにハンダ付けした軸バネが解るかと思います。


どうなるか心配だったのですが、フレーム内側のモーター下部に入れた3.7 gのウェイトも問題なく移設できました。HO-23BとHO-23Cの互換性は相当高いと判断されます。


最終的に床板に取り付けた状況です。取り付けに利用していたカプラー取付板が車輪押さえ一体から別パーツに変更となったため、これを別途調達して使用しましたが、取付孔間隔が0.5 mm程短かったので、同厚のワッシャーを挟んで調整しました。高さも動力装置上面が床板と面一となる様にしていましたが、こちらも0.3 mm程突出したので、同厚のワッシャーを挟んで動力装置を下げました。これでようやく、元通りの寸法に収めることが出来ました。

ここまで工作してきますと、集電ブラシが車輪上側から押し下げる形式になっていて、軸バネと並列になっているのが気になります。ひとつ、車輪裏側を摺るように改良してみましょうか…

英国型路面蒸機 (補遺1)

2年程前に製作したLNERのY6ですが、走行性能が今いちの状態でした。ARU MODELさんの動力装置、HO-23Bを使用していたのですが、これが軸バネ入りのHO-23Cに改良されましたので、更新を試みました。


HO-23Cになって、本体と本体底板を止めるネジ孔が2枚重ねになったのはいいのですが、エッチングで抜かれた内側の孔が直径1.4 mmでM1.4ネジは立てられません。表側に抜かれた下孔も直径1.2 mmで、M1.4ネジの下孔としてはちょっと大きく、頻繁に脱着しているとまた締め過ぎで抜いてしまいそうです。ということで、内側の孔の更に内側にM1.4の真鍮ナットを銀ロウ付けしてネジ山の補強としてみました。


補強部の拡大です。下から鉄皿ネジで仮固定し、表側のみからフラックスと粉末銀ローを塗布して加熱したところ、ネジ山にローが回ることなく無事に銀ロー付けを済ませることが出来ました。もしネジ山にローが回ったら… その時はステンレス容器中に満たした塩水中に漬け、鉄ネジのみを溶解除去する考えでした。
その後ネジ補強部分を折り曲げてハンダ付けして(ここで外れない様にするため、銀ロー付けする必要がありました)、ネジのピッチを狂わせない様に裏側、則ちナット側からタップを通し、以後説明書の通り組み立てました。


前側が新型HO-23C、後側が旧型HO-23Bです。HO-23Cには、別売のカプラー取付板を付けてあります。組んでみると、前のHO-23Bと比べてあちこちに「ホゾ」が追加され、直角が出し易くなっていました。しかし、ネジ孔の補強は、板バネを差し込むためのスロットを2/3程塞いでしまった点で失敗でした。仕方がないので0.15×0.8 mmのリン青銅帯板から作ったバネをフレームにハンダ付けして代替としました。後から考えると、内側の1.4 mm孔を1.5 mmに拡げ、そこに外径1.5 mm、内径1.0 mmのパイプを差し込んで銀ロー付けした後、折り返し側を面一、内側を0.2 mm程残して仕上げ、折り返した後ハンダ付けし、M1.4のタップを立てるのが正解だったのでしょう。

色々書きましたが、この辺の強度は前回、ネジを締め過ぎて抜いてしまったので神経質になっているだけで、「ハンダ付けなしで動力装置が組める」という製品コンセプトがらみて、無理なことを言っている自覚はありますのでお許し頂ければ幸いです。製品そのものは、実に良く考えられていると思います。

【ミニ運転会】開催しました

2月22日に「中央区立月島区民館」において、ミニ運転会を開催しました。今回はいつもと異なり、幾つかののエンドレスを展開する方式としてみました。


久しぶりに運転会に引っ張り出した、「都電ホイホイ」です。最近作った右亘りを使い、P.E.の市内電車を実物通りの右側通行で運転してみました。曲線部の舗装やり直しから全く運転していなかったので心配だったのですが、問題なく運転することが出来ました。走行させたP.E.106P.E.159も、「都電ホイホイ」の半径180 mmカーブを通過することが確認できました。これで「出張運転」にも対応出来ることが確認されました。但し、ちょこちょこ集電不良で停まりましたので、もうちょっと調整が必要な様です。


もうひとつのエンドレスとして、STRV’s Studio製半径250 mm曲線を使ったエンドレスを仮設しました。半径130 mm曲線のエンドレスも展開してみましたが、こちらは流石に通過可能車輛が少なく、走行出来ることを確認した直後、半径250 mm曲線に組み替えてしまいました。制御についてはDCCのコマンドステーションを2つ準備するのが面倒、ということで、ここで述べた2エンドレスを並列に結線して同一制御、としてしまいました。各動力車を個別制御するDCCならではの「手抜き」です。


こちらで走らせたのはB&O鉄道のDockside26′ Ore Car×2と短尺のCabooseです。いずれもGD鉄道のレタリングを纏っています。こちらはここ2~3年放置状態でしたが、問題なく走行してくれました。やはり、「重さは正義」といったところでしょうか。

この他にも、HOeのエンドレスも展開し、それを使って「鉄コレ」路面電車を走らせたりもしましたが、これについては項を改めることにしたいと思います。