江東電気軌道(KDK)

【新車購入】SEPTA Kawasaki Single-End LRV

日本では余り知られていないメーカーから、新製品を購入しました。
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Imperial Hobby Productionsから発売された、日本製LRVの模型です。
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実車が2012年に導入30周年になるのを記念して作られた、IHP初のインジェクション・モデル、とのことです。
製品は無動力ですが、Bowserの動力装置を使って動力化できる様、床板が3Dプリントで別売されています。これがメーカー純正というところがミソです。近々注文して動力化しようと考えています。

【線路規格】複線間隔

先に曲線半径を調べてみましたが、今度は複線間隔です。

NMRA STANDARDSのS-6に、「Interurban Clearance and Track Centers」というのがあり、これでは、線路中心間隔は1.75インチ(≒44.5 mm)以上、となっています。East Penn Traction Clubのモジュール規格では中心間隔2インチ(EPT-5)、凡そ51 mmですから、標準ホイホイの50mm間隔ならば、大きな問題は発生しないと思われます。

ちなみに、日本国内での実例は以下の通りです。諸外国の例も注意してみているのですが、今のところ未見です。

路線名 実物間隔 縮尺換算 出典(敬称略)
荒川線 2610 mm 1/80で32.6 mm、HOで30 mm 宮松(1986)
叡電 3350 mm 1/80で41.9 mm、HOで38.5 mm 栗生ら(1997)
玉電 2743 mm(多分9’) 1/80で34.3 mm、HOで31.5 mm 高間ら(1997)
阪国 10’6” 1/80で40.0 mm、HOで36.8 mm 高間ら(2000)
鹿児島 3217.5 mm
(幅900 mm、高さ250 mmの中央分離帯を含む)
1/80で40.2 mm、HOで36.9 mm 松脇(2007)

NMRAやEPTCの規格は満たしていませんが、都電ホイホイの40mm間隔も、日本国内に限定するのであれば、問題が生じる可能性は低そうです。

出典は以下の通りです。

宮松丈夫(1986).王電・都電・荒川線.大正出版.
栗生弘太郎(ed.)(1997).叡電図面集.叡電総務部.
高間恒雄(ed.)(1997).東急電車形式集.3.レイルロード.
高間恒雄(ed.)(2000).阪神電車形式集.3.レイルロード.
松脇秋彦(2007).鹿児島市の市電軌道敷緑化計画.Consultant.285,58-61.

【工作会】開催しました

2月8日に、「ほっとプラザはるみ」において、工作会を開催しました。
今回は御題を定めず、各人のプロジェクトの仕掛品を持ち寄って工作をしようと企画したのですが…
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ご覧の通り、大雪となってしまいました。雪は夜半前まで降り続き、積雪は26 cmと、戦後3番目の記録となってしまいました。
参加者も極めて少数となることが予想されましたが、工作に集中できる貴重な時間なので決行しました。
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私が持ち込んだプロジェクトです。合同運転会に間に合わせた都電ホイホイの分岐の舗装です。とりあえず開始時の姿です。ポイント部の舗装は、Walthersのプラ製品を使っていますが、これの塗装が間に合わなかった所為で、工作会で一部、舗装を固定できない箇所が出来てしまいました。
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約6時間で、ここまで出来ました。レール間の舗装は、プラ成型部品の塗装と色調を揃えたほうがカッコいいかなぁ… と、考慮中です。
その他には、IMONのブリル台車の転がり改善工作もやってみました。これについては、もし後日、機会があれば書くことにします。

【線路規格】曲線半径(2)

先に実物の例を集めてみましたが、では模型の規格ではどうなっているのか… という続きです。

鉄道模型の「決まりごと」としては、NMRA規格やらNEMやら色々あると思うのですが、とりあえずアクセスし易いのはNMRA規格なので、それを眺めてみました。NEMは独仏語版しかないので、ちょっと敷居が高いです…

先ず、NMRA STANDARDSのS-6に、「Interurban Clearance and Track Centers」というのがあります。インターアーバンで、架線柱を線路中心からどれだけ離すべきか、線路中心間隔はどれ位にすべきかが決められています。この値は、「interurban and street railway equipment only」ということですから、その辺は注意しておく必要があります。

直線では、架線柱を線路中心から13/16インチ以上、線路中心間隔は1+3/4インチ以上、ですが、カーブが急になるにつれて離すべき距離は増えていき、最急では実物で35フィートのカーブまで列挙されています。これはHOで半径122.5mm(6+9/16インチ)、1/80で133.4mmのカーブに相当します。この間に我が「単コロホイホイ」が位置します。

また、NMRA RECOMMENDED PRACTICESのRP-11に、「Curvature and Rolling Stock」という推奨値があります。要するに、車輌(equipment)はこの位は通れる様に設計しよう、また、線路(layouts)はこれ以下の急カーブは使わないようにしよう、という数字です。

で、ここで対象となってくるのは、「Street Cars」と「Interurban」です。「Interurban」は車体長によって、CからEの3つに区別されていますが、路面併用軌道を走行する場合は、Bに一括りにされています。それによると…

「Street Cars」は最急カーブ36インチ(実物で)、最急2.5番ポイント
「Interurban」は最急カーブ50インチ(実物で)、最急3番ポイント

と述べられています。HOではそれぞれ半径126mm(5インチ)及び半径177.8mm(7インチ)になります。1/80ではそれぞれ137.2mmと190.5mmとなります。偶然ですが、我が「都電ホイホイ」のカーブ(半径180mm)は、併用軌道を走行する「Interurban」の値に似通っています。

また16.5mm軌間を前提に作図してみると、2.5番ポイントは半径126mm、3番ポイントは半径294mmより緩い半径では構成できない様です。とすれば、「標準ホイホイ」の半径250mmというのも、適切な選択であったと思います。

ということで、20年近く前に、収容ケースの大きさやカーブの通過具合から適当に割り出した諸元が、意外とNMRA STANDARDS及びRECOMMENDED PRACTICESを満足させているので、ちょっとびっくりしている次第です。

でも、S-6では、線路中心間隔は13/4インチ以上、となっていますから、標準ホイホイの50mm間隔は規格を満たしますが、都電ホイホイの40mm間隔はちょっと狭すぎますかね… ということで、いずれ、複線間隔も調べてみようかと思っています。

【技術情報】ばねの話

トロリーモデルでは、全輪集電のための集電ブラシや、スプリングポイントのために、ばねが多用されます。そこで、どうすれば柔らかいばねを作ることができるのか、計算式から考えてみました。

Ⅰ.薄板ばね

集電ブラシ等に多用されるばねです。大きく変形しても、かかる力の変化が小さいことが求められます。
計算式は、ここにありました。これを変形して整理すると、

変化量∝荷重×ばね長の3乗/(ばね幅×ばね厚の3乗)

となります。∝は、左右が比例関係になることを意味しています。ここから、変化量と荷重の差分(⊿)を導くと、

⊿変化量∝⊿荷重×ばね長の3乗/(ばね幅×ばね厚の3乗)

となるかと思います。これを読み解くと…

① ばね長を長くすると、変化量は大きくなる。例えば、長さを1.26倍にするだけで、変化量は2倍になる。逆にいえば、同一変化量に対する荷重は半分になる。3乗で利いてくるので、ばね長を伸ばす効果は大きい。

② ばね幅を狭くすると、変化量は大きくなる。ただし、半分の幅にしても、変化量は2倍になるだけである。比例、反比例関係なので、ばね幅を小さくする効果は余り大きくない。

③ ばね厚を薄くすると、変化量は大きくなる。例えば、厚さを8割にするだけで、変化量は2倍になる。逆にいえば、同一変化量に対する荷重は半分になる。3乗で利いてくるので、ばね厚を薄くする効果は大きい。

薄板を自作することは極めて困難なので、薄いばね材を入手する機会があれば、迷わず入手しておくべきだと思います。

Ⅱ.細線ばね

スプリングポイント等に多用されるばねです。これも、大きく変形した際に、かかる力の変化が小さいことが求められます。
計算式は見当たりませんでしたが、丸線を角線と考え、ばね幅=ばね厚と考えれば、方向性は示せる筈です。で、式を書き換えると…

⊿変化量∝⊿荷重×ばね長の3乗/(ばね径の4乗)

となります。読み解くと…

① ばね長を長くすると、変化量は大きくなる。例えば、長さを1.26倍にするだけで、変化量は2倍になる。逆にいえば、同一変化量に対する荷重は半分になる。3乗で利いてくるので、ばね長を伸ばす効果は大きい。

② ばね材を細くすると、変化量は大きくなる。例えば、直径を8割にすると、変化量は2.4倍になる。逆にいえば、同一変化量に対する荷重は4割になる。4乗で利いてくるので、ばね材を細くする効果は非常に大きい。

ということになります。

Ⅲ.ねじりコイルばね

サーボモータによるポイント駆動で、リンケージに使ったばねです。これを柔らかくして、スプリングポイントを兼ねさせられれば好都合なので、これを柔らかくする方向を探ってみます。
計算式は、ここにありました。これを変形して整理すると、

⊿ねじり角∝⊿トルク×コイル平均径×コイル巻数/材料直径の4乗

となり、読み解くと…

① コイル平均径を太くすると、変化量は大きくなる。ただし、2倍径にしても、変化量(この場合はねじり角)は2倍になるだけである。

② コイル巻数を増やすと、変化量は大きくなる。ただし、2倍巻いても、変化量は2倍になるだけである。

③ ばね材を細くすると、変化量は大きくなる。例えば、直径を8割にすると、変化量は2.4倍になる。4乗で利いてくるので、ばね材を細くする効果は非常に大きい。

ということで、ポイントリンケージに使うねじりコイルばねは、直径を大きめに沢山、細い材料で巻くのがいいだろう、という結論になりました。

Ⅳ.余禄

ねじりコイルばね計算式のページに、縦弾性係数の表がありましたので、傾向をみてみました。

① 黄銅(=真鍮)線と燐青銅線は同じ値である。ということは、無理して燐青銅線でばねを作る効果は少ないのかもしれない。

② 燐青銅線で作るくらいなら、洋白線を使うほうがいいのかもしれない。

③ ベベリウム銅線が入手できるなら、集電ブラシにはそれを使うのがいいのだろう。

④ やはりばね用の鋼材やステンレス線は格が違う。

以上、ご参考になれば幸いです。