ホイホイ・MTCC規格モジュール
2017年2月26日 11:40 PM | 投稿者名: treasure
引き続き、ホイホイ基板の製作方法を備忘録的に書いていきます。昨年5月11日から6回書き連ね、今回が第7回になりますが、これで終了です。
接着が完了したら、塗装に移ります。この塗装の目的は、「木材内部に残されている道管、師管を潰し、水分の出入りを抑制して木材の収縮を防止する」ことにあります。ということは、道管、師管の内部を塗膜で覆う必要がありますので、1)木材の寸法変化を導かない油性ニスを、2)内部まで浸透する様にシャブシャブに溶いて、3)道管、師管の断面が露出している「木口」から、可能な限り浸み込ませる、という方法で塗装しています。この方法はベストではないと思いますが(多分ベストは、本式のオイルステインへの漬け込み、ではないかと思っています)、これまで著しく変形したボードはありませんので、実用上充分な処理、と考えています。
塗装終了後の状態です。余り色は付いていませんが、シャブシャブに溶いた油性ニスを、小口を中心に、可能な限り浸み込ませた結果です(ですから、前回3枚目の写真と比較しますと、小口にあたる所が、著しく濃く着色されています。側面のべニア断面も、小口が露出している中央層の着色が著しいです)。この後、溶剤臭(ペイント薄め液を使用していますので、ずばり言えば「灯油臭」です)が抜けるまで、風通しの良いところに放置します。臭いが抜けたら完成です。
この後は、先に記した方法に従って、線路を敷設していきます。このときは、線路とレールには、これまでの工作で出た切れ端を切り継ぎして充当しました。
ということで、基板製作方法の解説、終了です。
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2017年2月8日 11:25 PM | 投稿者名: treasure
引き続き、ホイホイ基板の製作方法を備忘録的に書いていきます。
接着が完了したら、ずれ止めに打った#70用スパイクを抜いてしまいます。以前は#100スパイクを使用していたので、抜くのに結構苦労したのですが、「#70でもずれ止めの効果は同じ」ということに気付いて以降は、楽をさせて貰っています。
スパイクを抜いた孔は、「コクソ」で埋めてしまいます。「コクソ」とは、伝統的な木パテのことで、本来ならば「おが屑」と「ご飯粒」の混合物のことを指します。ここでは、シナベニヤ板を木工用ヤスリで削った「削りかす」と、水で概ね半分に薄めた黄ボンド(Titebond)の混合物を使用しました。ちなみに、「コクソ」は漢字で、「刻苧」、もしくは「木屎」と書くらしいです。ところで、私はどこでこのテクニックを知ったのか、全く記憶にないのですが… 結構固くなりますし、手軽ですので、色々と応用が利くと思います。
続いて、周辺保護用の3×3 mm桧角材を側面上部に接着します。接着に黄ボンド(Titebond)を使った関係上、上の「孔埋め」直後の作業となりました。
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2017年1月29日 9:54 PM | 投稿者名: treasure
2017年を迎え、昨年実施したプロジェクトおよび、今年実施予定のプロジェクトを整理しておきたいと思います。
1.車庫分岐の舗装
昨年当初からのプロジェクトでしたが、既報通り目出度く完成しました。
2.調整用直線ホイホイ
昨年途中で割り込みになったプロジェクトですが、既報通りなんとか完成しました。
3.右亘り線
昨年当初からのプロジェクトでしたが、検討の結果、コストパフォーマンスに疑問が出てきたため、既報通り途中中断としました。
この3つは、とりあえず始末が付きました。
4.ループ線
これも昨年当初からのプロジェクトでしたが、ボードを罫書いて切り出したところで、全体をp形からq形に反転させることにしました。既報通り、ボードの組立等が進行中です。本年のメインプロジェクトです。
5.複線右分岐の再生
Kingyoさんから譲って頂いた、旧い複線右分岐の再生計画です。当初は、「最低でも、クロッシング部分はp形ループ線に流用できるだろう…」という目論見だったのですが、線路配置がp形からq形に反転したため、この線路配置のまま再生することにしました。今後作るかもしれない複線左分岐を考えると、直線は分岐前にあったほうが色々と好都合なので、ボードは作り換えることになるかと思います。ポイントマシンや、極性切替回路等、使える部品は全て他に流用されていますので、その辺も新規に考えなければなりません。こちらについては、ぼちぼち手を付けていこうかと思います。
今年も線路関係のプロジェクトが目白押しですが、どこまで出来ますでしょうか…
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2016年12月16日 10:44 PM | 投稿者名: treasure
プロジェクト進捗状況です。そろそろ年末で忙しくなってきましたが、正月休みに集中して作業できる様にしようと、周辺作業を進めています。
1.調整用直線ホイホイ
既報通り完成しました。
2.車庫分岐の舗装
これも既報通り完成です。
3.右亘り線
既報通り途中中断としました。
4.ループ線
ボードの組立を進めています。交差部は表裏逆転させて、全体をp型からq型へ変更しました。ボード表面の罫書きは、直線はべニア端部からの距離をカーソル付スケールで写し取り、間を直線で結ぶことで、曲線部は、線路中心線に18 mm間隔で0.8 mmφ孔を垂直に開け、間を半径250 mm曲線のテンプレートで結ぶことで表裏反転させました。18 mm間隔というのは、ユニトラック枕木仮止め用のスパイク間隔です。孔を垂直に開けるには、Northwest ShortlineのSENSIPRESSと、それに付けて使うDRILL/TAP HOLDER(Micro Mark製品)を使用しました。まぁ、実用上充分な精度で表裏反転が出来たのではないかと考えています。
クロスに使用するPCB枕木も、写真の様に切り出しました。幅はちょっと広いのですが、1)昔サンプルとして買った、英国製路面用分岐が、4 mm幅のPCB枕木を使っていたこと、2)下に挟む予定の情報カード裏面に5 mm方眼が印刷されていて、5 mm幅の帯ならば、切り出す手数が大幅に省けること、3)どうせ舗装の下に埋めてしまうのだから、幅なんかどうでもいいこと、という3つの理由から、5 mmにしてみました。端材も写っていますが、これらは利用する日もあるかもしれない… ということで保管しています。正方形の板は、近い将来作ろうと計画している、直交クロス用です。
PCBは、使われている方も多い、PROXXONのミニサーキュラソウテーブルに、60 mmφのダイヤモンドブレードを付けて切り出しました。材質は、どうも紙フェノール基板では、熱を加えた時にパチンと銅箔が浮くことが多々あったので、ガラスエポキシ基板を驕りました。「腕が悪い」とか、「オーバースペック」とか色々言われておりますが、1)数量的にはそう多くない、2)きちんとした代物を作るのが先決、ということで、材料単価が高いことは甘受しております。
さてこのペースで、正月休みに線路敷設が出来ますでしょうか…
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2016年11月28日 10:24 PM | 投稿者名: treasure
引き続き、ホイホイ基板の製作方法を備忘録的に書いていきます。
ここからはある意味、時間との競争になりますので、写真が充分ではありませんが、とにかく、ホイホイ側面に位置する角材を白ボンドで接着し、ずれ止めの#70用スパイクを打ったら、この様に平面の出た、厚手べニア板の上に置きます。弊社では9 mm厚のべニアを使っており、特に上板に接する面はシナべニアとして、平面を出しています。
その後直ちにべニア板を重ね、更に重錘を載せて圧着します。重錘には何時も手軽なところで、雑誌を載せています。本は結構重いので、これで充分かと思っています。
で、接着後の姿がこちらです。この後、肋材の長さをNTドレッサーで調整して、黄ボンドで接着し、上と同様に圧着します。
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