英国型路面蒸機 (1)


弊社にはB&O鉄道のDocksideが、GD鉄道のレタリングで在籍していますが、運転会等では、「やはり予備機も欲しいなぁ…」ということで、路面蒸機をもう一輌増備することにしました。簡単に作ろうと、スカート付きの箱型ボディという線で考えた結果、図面も入手してあることですので、LNERのY6型にすることにしました。手元に昔のLIMA製英国型HO貨車が転がっていますので、それを活用するためにも英国型をHOで作ってみることにしました。


これがShapewaysに出店しているRecreation21から購入した車体とボイラーです。両者ともVersatile Plasticという材質で、Nylon 12の粉末をレーザー焼結したものだそうです。購入元の解説によると、「ナイロンであるが、どんな水溶性塗料でも塗装/染色できる。しかし、多孔質で液体を大量に吸収する。」とのことですので、塗装はちょっと考える必要(例えば、ウレタンシーラーの様な二液性塗料で下塗りして目止めするとか…)がありそうです。まぁ艶消し塗装ならば問題はなさそうですが…


Great Eastern Railway Societyから入手した図面によりますと、軸距は6′-6″、HOでは22.75 mmとなりますので、動力としてARU MODELのアルパワーHO-23B(C4004)を使うことにしました。車輪径は実車で3′-0″ですので、標準で付いてくる10.5 mmφをそのまま利用します。サイドロッドはスカートに隠れるので省略、輪芯には同社製φ10.5輪芯(C3044)を嵌めることにします。バランスウェイト表現がありませんが、実物にもありません(内側シリンダーです)ので好都合というものです。


早速、下回りの部品を切り出しました。床板は0.8 mm厚の真鍮板、前後の懸架金具は0.5 mm厚の真鍮板を曲げて作りました。既成のスペーサー金具や台車枕梁を利用することも考えましたが、床下にデコーダを収めるスペースを作り出さねばなりませんので、スカート内幅一杯のチャンネル状金具を作成して対処しました。動力装置をM1.4ネジで固定する部分は、力の掛かる部分でもありますので、0.5 mm厚真鍮板の二枚重ねとして、M1.4ネジのピッチ(0.3 mm)の3倍以上の板厚を確保してあります。