都電ホイホイ右亘り(2)


前報で材料の確認を済ませた都電ホイホイ規格の右亘りの製作を進めています。


製作済みの左亘りに合わせて、ポイントのレールを切断します。後から2番目の分岐側ガードレールが載っている枕木が残っていますが、これはガードレールと主レールの間で切断・除去しておかないと、ジョイナーの嵌る長さが足りなくなります。この部分は次工程で気付き、切除しました。

ポイントはスプリングポイントとして使用しますので、トングレールの関節を少々緩め、左右に傾けただけで転換する様調整します。緩め過ぎますと通電に支障をきたしますのでテスターと相談しつつの作業となります。また、トングレールと枕木の摺動部には乾性潤滑剤を塗布して摩擦を減らします。弊社では先ずネオリューブを塗布し、乾燥後に鉛筆で研磨しています。


続いて前後方向にユニトラック軌框を接続し、レール長を微調整して位置を調整します。レールジョイナーはSHINOHARAの#83用の前後を詰めて使用しました。メーカーは違えどこのジョイナーは、ATLASのレールに問題なく使用できました。ユニトラックレールと#83用レールジョイナーの接続はここに記した様に、レール外側に0.6 mmφの洋白線をハンダ付けして隙間を埋めて行いました。前はユニトラックレールと#83用レールジョイナーをハンダ付けしたのですが、今回は差し込んだだけとしてみました。特に問題はない様です。

ベースボードのほうは、タイバー直下に操作用の長孔を開け、その両側に滑り板を接着しました。滑り板は0.5 mm厚のステンレス板から切り出し、エポキシ系接着剤で固定しました。更にトングレール関節直下には、後日関節の調整が必要になった時に備え、点検孔を開けておきました。これらの孔の側面には改めて油性ニスを染み込ませ、湿気対策としてあります。

トングレールと枕木の摺動部と同様、タイバーと滑り板の間の摺動部も、ネオリューブを塗布して摩擦軽減を図っています。


レールゲージやチェックゲージをNMRAゲージでチェックしつつスパイクしていきます。調べてみますと、分岐側の突合せ部のレールゲージが狭過ぎましたので、フログ間隔を互いに拡げる様、スパイクで強引に修正しました。どうやら、曲線側主レールの曲げが少し緩かった様です。ということで、このジョイナーにはかなりの力が掛ることになりましたので、絶縁ジョイナーでは保ちそうもありません。ということで都電ホイホイは、対向給電非対応を継続することになります。