江東電気軌道(KDK)
2022年8月10日 7:40 PM | 投稿者名: treasure
12mmホイホイに使用するバラストの大きさ、色調について検討してみました。

何はともあれ実物例です。1067 mm軌間のトロリーラインの実例として、江ノ電は由比ヶ浜駅、和田塚駅寄りの踏切近傍の状況です。コンクリート枕木ですが、これは仕方ありません。

ということで、散布するバラストを買ってきました。KATOで輸入しているWoodland Scenics社製のバラスト〈ナノ〉、ライトグレー、ハニー、ブラウンの三色です。製品スペックによりますと、NanoバラストのHO換算の大きさは40~70 mm、某クラブで話題になった時、実物のバラストは2~6 cmということでしたので、「まぁこれで良かろう」ということで、この大きさにしました。
翻ってみますと、これまで拝見してきたレイアウトやモジュールでは、バラストの粒度はもっと粗かった様な印象があります。TMS229号の記事(レイアウトモデリング所収)によりますと、1.0 mmの網目を通らず1.5 mmの網目を通過する大きさが適当、との記述があります。これを1.0~1.5 mmの粒径、と解釈しますと、1/80では8~12 cmとなり、ちょっと大き過ぎる様に感じます。まぁこの辺は、一見した印象と、実際のスケールの印象の差という、悩ましい問題があるので一概に結論付けることができないのが悩ましいところです。

とりあえず試しに、植生を再現した12mmホイホイに、これら三色のバラストを撒布してみました。色調的には、一番右側の「ブラウン」が最も、上に掲げた実例に似合っている様な印象です。これに対してライトグレーは撒布直後、または補修で追加されたバラスト、ハニーは少々使われた、レジン系ブレーキシュー採用の私鉄路線のバラスト、といった印象です。まぁ色々と枕木の色調とバラストの色調に着目して実例を観察してみた結果、実際は状況に応じて様々なパターンの存在が確認されましたので、それらを参考にバラスト撒布を進めていこうと思います。
カテゴリー:12mmホイホイ, 工作, 江東電気軌道(KDK) |
コメント(0)
2022年7月30日 9:38 PM | 投稿者名: treasure
BStB Ce2/2の改軌、続きです。

車輪を、先に書いたNWSL社製HO用の8.75 mm径2.24 mm厚車輪に内径1.5 mm、外径2.4 mmのブッシュを嵌めたものに、ゲージを合わせつつ交換しました(手前に並んでいるのが元々の車輪です)。交換した車輪の軸径は3/32インチ(≒2.38 mm)でしたので(パッケージの、2.0mmという記載は間違っています。先輪用… なのでしょうか…)、内側に嵌めた真鍮ブッシュはがっちりと固定されましたが、その内側に嵌る外径1.5 mmの車軸との嵌めあいはゆるゆるです。ガタがないだけ良し、ということで、手持ちの「アロンゆるみ止め」なる嫌気性接着剤を使って固定しました。交換してみますと、ゲージが狭くなった所為もあり、フランジ外縁とフレームの一部が接触しそうになりましたが、何とかクリアしました。オリジナル車輪のフランジ外径が10.75 mm、交換した車輪のそれが10.05 mmですので、オリジナル車輪のままゲージを詰めていたら接触していたかもしれません。

改軌完成後の姿がこちらです。車軸や台車枠はそのままに、ゲージだけ狭めただけなので、「長軸の動力車」という、東急3500系の様な異例の構造となっています。で、BStBの後身であるBVBの本に掲載されている、同時代のバーゼル市電の図面を眺めてみますと、これが長軸なんですねぇ… ということで、言い訳を考えるまでもなく、「長軸で良し!」ということになりました。

で、将来の運転を考えますと、遅かれ早かれDCC化する必要がありますので、搭載候補として、BachmannのBirney Safety Carに搭載されていたデコーダを掘り出してきました。四輪固定のために集電性能が劣悪だったため、Keep-Alive機能が内蔵されたTCS社製KAT22デコーダと交換した余りですが、こちらの動力装置は、車軸にいささかのガタが与えられ、疑似イコライジング支持になっていますので、それで何とかカバーできないものかと、淡く期待しています。
カテゴリー:12mmホイホイ, 工作, 江東電気軌道(KDK), 車両 |
コメント(0)
2022年6月30日 9:00 PM | 投稿者名: treasure
線路廻りの地面工作を続けます。

軽量紙粘土で造形した地面の着色を色々試しましたが、中々上手くいかず、数回やり直すことになってしまいました。自宅近所の地面をデジカメで撮ったりして試行した結果、ローアンバーを主体に、プライマリーブルーで彩度を下げ、チタニウムホワイトで明度を上げることで何とかそれらしき彩色となりました。で、塗り終わった後で近くに転がっていたタミヤのXF-72「茶色(陸上自衛隊)」と並べてみると、殆ど同じ色相になりました。まぁ迷彩色ですから、日本の地面と同じ色相になるのは当然、ということです。

さて、着色した地面の上には、植生を再現しなければならないのですが、今回はここに写っているKATO製の「はじめての草はら」(NOCHのOEMです)を使ってみることにしました。草を撒く際、静電気で繊維を立たせるという製品は、NOCHを始めとしてこれまでにも数社から販売されていましたが、これもその系統の製品です。それらは、電池を使用して高電圧を起こす、というものでしたが、これは、ボトルを振って静電気を起こすというもので、低コストで道具立てが簡易なのが魅力です。

使用したのは、セットに付属している「日本の草はら[ブレンド]」という材料ですが、繊維は見事に立ってくれました。付属の「草はら糊」は、酢酸ビニルエマルジョン系のものの様ですが、濃度が木工用に販売されているものと比べて濃い様です。写真ではかなり緑が強く写っていますが、実際にはもうちょっと黄色が入っています。「ブレンド」の他にも4種類の色がありますので、使い分けたり、混色してみたりと工夫し甲斐がありそうです。
カテゴリー:12mmホイホイ, 工作, 江東電気軌道(KDK) |
コメント(0)
2022年6月28日 8:17 PM | 投稿者名: treasure
12mmホイホイを作っていくにあたり、簡単に運転できる試運転車輌が欲しくなりました。

ということで在庫品を漁ってみますと、BStB Ce2/2のダミー車体と、それに装着できる動力装置を掘り出すことができました。動力装置は16.5 mmゲージですので、これを12 mmゲージに改軌することにします。

動力装置に取り付けられている車輪の幅は2.55 mmあり、12 mmゲージには充分ですが、フランジ高が0.8 mmと高く、フィリットが小さい、フランジ角度が大きい車輪でしたので、NMRA RP25 #88車輪と交換することにしました。交換作業に先立ち、バックツーバック10.3 mm、フランジ厚0.8 mmということで、トラックゲージの上側を利用して車輪用ゲージを拵えました。トラックゲージは先のものが不良でしたので、一旦切り落として作り直しました。

絶縁側車輪を抜いて、内径1.5 mm、外径2.0 mmの手持ちブッシュを使って軸径差を埋めようとしたのですが… ラベルとは異なり、車軸径は3/32インチ(約2.4 mm)でした。しょうがないので、新規に1.5→2.4 mmブッシュを買ってきました。今後はなるべく早く、改軌等の工作を進めねばなりません。
カテゴリー:12mmホイホイ, 工作, 江東電気軌道(KDK), 車両 |
コメント(0)
2022年6月8日 10:08 PM | 投稿者名: treasure
以前にも書きましたが、弊会では運転会での仮設線路として、KATOのUNITRACKを利用しています。これが中々の難物でして、これまでにもチェックゲージの拡大、トングレールの改善(二箇所)という加工を実施してきましたが、フログのフランジウェイが広すぎるために車輪が落ち込む、という点に関しては手付かずでした。フログ周辺が難接着材で作られていると思い込んでいたためだったのですが、最近、TAMIYA製のタミヤセメント(流し込みタイプ)でスチロール板との接着が可能ということを知りました。「それならばScotchのスーパー多用途2も利くのではないか?」ということで、フランジウェイ縮小工作を試行してみました。
先ず、どの位狭めるのかを考えます。NMRA S-3.2では1.22+0.05-0.33 mmですので、車輪の規格としてNMRA S-4.2のフランジ厚が最大0.76 mm、MOROPのNEM310でのそれが0.7~0.9 mmであることに鑑み、現状の1.6 mmから1.0 mm強に狭めることにしました。スパンは14.05 mm強となり、S-3.2(14.1~14.2 mm)に届きませんが、狭い分には問題は発生しませんので良しとします。実験してみたところ、ハンダ付けと接着で、厚みは合計して凡そ0.05 mm増えることが判りましたので、0.2 mm厚と0.3 mm厚の洋白帯板を重ねてスペーサを作り、接着することにしました。

22 mm強の長さに切った0.2 mm厚1.2 mm幅の洋白帯材と、16 mm強の長さに切った0.3 mm厚1.2 mm幅の洋白帯材の前端を揃えて重ね、ハンダ付けします(上)。次いで0.3 mm帯板がなくなった境目で曲げ、フログに沿う角度に調整し、実物合わせで、フログからはみ出す部分に印を付けます(中)。その部分を切除し、前端を2 mm強の長さまで面取りし、後端にはRを付けて、フランジ通過時に引っ掛からない様にします(下)。

接着位置に置いてみた様子がこちらです。この状態で台車を通過させて様子をみたところ、意外なことにスペーサの「ずれ」は確認されませんでした。考えてみますと、このスペーサには鉛直方向に力が加わるだけですので、観察結果は頷けるものです。

スペーサを黒染め後、リードレールと接触していないことをテスターで確認しつつ、片方ずつスーパー多用途2で接着します。狭い場所なので、ハックルプライヤーで接着面に圧力を加え、すこしでも強度が出る様にしました。結論として、実用上充分な強度で接着することが出来ました。
最終的には、#110車輪を使用する限りでは、フログへの落ち込みは解消されました。スムーズな運転には有効な加工かと思います。
カテゴリー:工作, 江東電気軌道(KDK) |
コメント(0)
« 古い記事
新しい記事 »