工作

【線路工作】直角交差製作中


90°クロスが少しづつ、形になってきています。


クロッシング部のベースとなる30×30 mmの1.6 tプリント基板に、絶縁用の溝を彫るため、こんな治具を作ってみました。単にプリント基板を上から押さえただけでは、溝を彫る力で滑って動き、残念な結果になるのが目にみえていましたので、4 mm tのシナべニアの一端に1×4 mmの角材を貼り、これに引っ掛けて、滑らない様にしようという考えです。下側には、万力に銜えられる様に10×10 mmの角材を貼り、固定の便を図りました。使用してみたところ、そこそこの効果はあった様です。


肩を落としたユニトラック道床とプリント基板の中心に孔を開けて、定位置に仮止めしてみました。プリント基板は、下に30×30 mmに切った、情報カードを挟んで、高さをユニトラック道床と揃えてあります。


使用するレールのうち、通しで敷設した後にフランジウェイを刻む、「主本線」側に使用するレールを準備しました。後々、直角クロス部分をバラバラに出来たほうが何かと便利そうなので、一本のレールで通すのではなく、80 mm長のレール2本に分割することにしました。ボード長が縦横150 mmですので、75 mmあれば大丈夫なのですが、誤差吸収のために、各々5 mmの余裕をみました。

さて、2本のレールを繋ぐのに、従来からシノハラ製#60レール用ジョイナーを使用してきましたが、今後の入手が困難になりましたので、代替品を探しました。その結果、Micro Engineering製#40用ジョイナーが使用できることが判りましたので、それを使ってみました。両者を比較しますと、Micro Engineering製#40用ジョイナーは、シノハラ製#60レール用ジョイナーより長いので、直線を保持しながらの接続には、より適している印象です。ということは、「レールを繋いで曲線に曲げる」場合には不適かもしれない、ということです。弊社には未だ、シノハラ製#60レール用ジョイナーは在庫していますので、今後は使い分けていくことになるでしょう。

【線路工作】直角交差製作開始


工作会から2週間が経過しました。早速、工作会で製作した「ホイホイ基板キット」のうち、90°クロス用を組み立てました。


このキットは、ユニトラック接続部収容用の切り欠きと、その下面の補強材との関係を、内部スペース確保のため、他のものと違えています。通常、端面から8 mm入ったところに位置している補強材が、端面から5 mmにところに入っていて、ユニトラ接続部を収める切り欠きが、上下スルーになっていません。ということで、組み立て後に切り欠きを仕上げることが困難なので、先ず、べニア板の段階で、きちんとした寸法に仕上げました。


その後は、何時ものよう、ベニヤ板下面に補強材、上面に周辺保護角材を接着し、油性ニスを染み込ませました。たったこれだけのために刷毛を持ち出すと、その後の洗浄等で使用する溶剤の量が相対的にバカにならないので、少量のキムワイプを丸めたものをピンセットで摘んで、刷毛替わりにして塗ってみました。シャブシャブにしたものを染み込ませる様に塗りますので、問題はないだろうと予測した通り、同等の仕上がりとなりました。それどころか、木口から染み込ませる場合には、その上でキムワイプを絞ることで、刷毛より多量のニスを一度に供給することができて、効率的でした。


周辺保護角材の寸法を微調整して、ユニトラック接続部を収め、クロッシング部のベースとなる30×30 mmの1.6 tプリント基板を並べて様子をみているところです。プリント基板には未だ、絶縁用の溝が彫られていません。

まぁ、複線分岐の更新もあるのですが、できるだけ早く進めたいと思っています。

【進捗状況】複線分岐の制御装置


1.ポイント切替用回路


ポイント切替用回路を組み上げ、DSO Nanoという超小型オシロスコープで動作チェックをしました。使用するデコーダ(DS51K1)も動作を確認すると同時に、アドレスを以前と同じ「22番」に設定しました。これは、「アドレスをちゃんと設定できるか?」のテストを兼ねています。写っていませんが、サーボも単体で、Hobby King製サーボテスタで動作を確認しました。残るサーボ取付板を0.5t真鍮板から作れば、部品は全て揃うことになります。

2.各給電区画への給電区分


ポイント制御装置の製作と並行して、複線分岐の各給電区画への給電区分を整理してみました。左が並行給電、右が対行給電(所謂「ドッグボーン配線」)、上から「直行直帰」、「直行曲帰」、「曲行曲帰」状態を模式的に図示したものです。「曲行直帰」状態では衝突必至ですから、これは考えなくても大丈夫でしょう。これで、「どの区分にどの極性を結線すればよいのか?」を整理してみました。

3.給電区分の整理


一覧表を作って整理した結果です。
並行給電では、5と6、7と8はリバース区間になりますので、それぞれ別の、ペアとなったリバース区間とするのが適当でしょう。A~Fのうち、B、D、E、Fは、「直行曲帰」で車輛が通過しませんので、この状態を除いて合致する箇所と同じ給電区分とします。AとCはフログで、他所とはちょっと違った給電が求められますので、それぞれ別々のリバース区間とします。結論として、NとSという直接給電区間、RN1とRS1、RN2とRS2という2ペアのリバース給電区間に、RS3とRS4という単独リバース給電区間が必要ということになります。
対行給電では、5と6、7と8は直結で構わないので、AとC、DとEをリバース給電区間にするだけと、大幅に単純化されます。フログ部分なので、AとC、DとEを連動させる必要もなさそうです。

4.各給電区分への給電方法

以上から、並行給電の場合はDual Frog Juicer×2+Mono Frog Juicer×2、もしくはHex Frog Juicer×1、対行給電の場合はMono Frog Juicer×2を経由して給電すればよいことになりますが… 費用に大差があるのが問題です。全体的に対行給電方式への切替中なのに、並行給電方式のために約3倍の投資をするのは不合理のような気もします。とりあえず、並行/対行給電両用の配線としつつ、Mono Frog Juicer×2を使って対行給電回路のみを仮設、という方向でいくことになりそうです。

【線路工作】進捗状況


業務の繁忙期にもかかわらず、池袋の「鉄道模型芸術祭」に、知人のお手伝いで参加したりと忙しい毎日でしたが、現在のプロジェクト進捗状況を報告します。

1.複線右分岐の再生


線路は仮止めでも、走行させることはできるので、ループ線をちょっとお休みして、電子工作に勤しんでいます。複線分岐に使うポイント切替用回路を、これまでのものと同じ回路、同じ部品、同じ構成で、ぼちぼち組んでいます。リレー(G6KU-2P-Y)は、幅方向はユニバーサル基板の2.54 mmピッチに合致しているのですが、長さ方向は3.2 mmとか2.2 mmピッチで合致していませんので、孔を糸鋸で拡げて実装してあります。とりあえず、DCC電源からDV5Vを得る電源回路を組んでテストした状態です。


複線分岐に使おうと考えているサーボです。米国Hobby Kingさんから購入した、金属ギアを使ったSub-Micro Servoです。これまでのような、エンドレス間の連絡線や、車庫への分岐ではなく、本線上の分岐になりますので、限られた容積の中で、少しでも耐久性が期待できるもの、ということで選びました。まぁしかし、Sub-Micro Servoだけでも30種近く、選ぶのに困る位ありますねぇ…


電子工作ついでに、エアーバリアブルさんのブログで紹介されていた、「部品アナライザ」(正式商品名は滅茶苦茶長い…)を購入してみました。写真は組み立てて校正を済ませた後、昔、どっかから外したと思しきタンタルコンデンサらしきものを試しに測定しているところです(22.85μFと表示されています)。確か故障モードが導通(壊れると導通する)なので、使うのを止めた記憶があります。部品表面には、「7801 22(M) 25V」と書かれていますので、22(M)が容量表示、即ち22メガピコファラッド(=22μF)だったということになりました。

最近の工作


2月運転会前後に行った工作について記しておきます。

1.Dual Frog Juicerの試用


組み込んであったMRC製のAuto Reverse Moduleがうまく動作しなくなってしまった「ループ線」ですが、新たに購入したDual Frog Juicerを、フィーダー間に挿入できるように仕立てて試用してみました。結果として、無事にストレスなく使用できることが確認されました。

2.DCC 電流電圧計の拡張


ユニトラック用フィーダーを接続して小型ケースに収納し、ブースタからホイホイの間のどこにでも挿入できるように仕立てたDCC Specialties製のRRampMeterですが、レール上における任意の位置で電圧を測定できる様に、入力側に接続できるようなクリップを作ってみました。これは、2月運転会で、仮設ヤードにおける電圧を測定している様子です。
で、ここで作ったクリップと、パワーパックやDCCブースタからのフィーダを試験的に接続するためのクリップを組み合わせると、ブースタからホイホイの間に各種回路を挿入してテストすることが出来ます。そこで、先にKingyoさんから譲って頂いたDual Frog Juicerにリード線をハンダ付して、ループ線モジュールに組み込む前にテストしてみて、問題ないことを確認しました。
ここで、もうひとつ改造しておいた、MRC製のAuto Reverse Moduleもテストしてみると、問題なく動作することが確認されました。これを使う筈だった右亘り線の製作は中断となりましたので、こちらに流用することにしましょう。

3.ループ線フログ部の配線


2月運転会で試運転をすべく、その前日にクロス部分の配線を済ませました。組み込んだDual Frog Juicerは、リード線をハンダ付けした後、上で問題ないことを確認したものです。並行-対向の切替には先に述べた通り、ラグ板を試用してみました。とりあえず現在は、対向配線で接続してあります。
2月運転会では、圧着端子の根元は裸のままでしたが、その後、3 mm径 10 mm長のヒシチューブを被せて補強しました。黒色のヒシチューブには表面に艶のあるものとないものがありますが、販売店に聞いてみたところ、艶のないものは難燃性だということでした。