12mmホイホイ

【12mmホイホイ】地面作成ほか


3月は所属別クラブで第9回鉄道模型芸術祭に参加したり、第22回国際鉄道模型コンベンションで走らせた乗工社ポーターの新たなる被牽引客車を組んだりしていました。客車の組立は、「レーザーカットや3Dプリントを取り入れた最新のペーパーキットの組み具合はどんなもんだろうか?」という好奇心も後押ししてのことです。ということで、トロリー関係の進捗は殆どありませんでした。


とは言うものの、何もしていない訳ではなくて、地面を作っていました。運搬を考えて軽量紙粘土で造形していったため、一気に厚塗りできないので時間がかかりました。とりあえずこれで、180R曲線ユニット4つ、225 mm直線ユニット1つの地面が出来ましたので、試作225 mm直線ユニットと併せて最小限のエンドレス部分の地面はできたことになります。


さて、この12mmホイホイを走らせる簡単な車輛として、JAM2023で発売された「田舎電車+貨車」を考えていたのですが、オークションに乗工社の「名鉄モ510」のキット組立品が出ていたので落札してしまいました。この製品、発売当時の模型ショーで、150Rの8の字エンドレスを軽快に走っておりまして、感銘を受けたものです。当初候補にしていたBStBのCe2/2は、輪軸がお手製ですので、メーカー製輪軸を持つこちらを優先しようと思います。


さて弊社にやってきたこの車輛、組立からやや年月が経過している模様で、上の写真の側からみるとそこそこですが、この写真の側は窓ガラスが脱落しています。連結器と車側表示灯も欠落し、車側表示灯は欠落後に取付孔が拡大されたことが伺えます。恐らく前オーナーは何か代用品を使って修復しようと画策していたのでしょう。それらを含めて整備し、再走行を目指そうと思います。

【12mmホイホイ】接続部の設置ほか


12月17日の忘年工作会において、弊社は12mmホイホイの工作をやっていました。


忘年工作会ではユニトラ接続部の改軌を進めました。中央不用部を除去した接続部を5つ程持っていき、ゲージを調整しつつ接着面を摺り合わせた後、TAMIYA製タミヤセメント(流し込みタイプ)で接着しました。接着はこの様にマスキングテープの上に工作物を貼り、そこそこ平面の出たアルミブロック上で上から押さえた後、接合部に微量の接着剤を縫い針の根本を加工して作った工具(Kadeeのカタログで、Lube or Cement Applicatorsとして紹介されています)で染み込ませて接着しました。あとは改軌したユニトラ接続部に合わせて、ベースボードの篏合部の切れ込み幅を調整しました。


18日以後、ユニジョイナー収容部の中央に補強の道床片をセメダイン製ABS用接着剤で接着した後、長さを調整してユニトラ接続部が完全に収まる様にしました。これで下拵えは完了です。


地面等を同時進行的に再工作するために、テスト用に作ったボードのうち、墨汁で染めた枕木とライトグレーのバラストを使ったほうの地面・バラストを撤去しました。上からエタノールを滴下し、地面は5 mm幅のコーキングヘラをベースボードとの間に差し込んで剥がし、バラストは調色スティックのヘラ側を使って掻き出して除去しました。バラストを完全に除去するまで時間はかかりましたが、案外簡単に撤去することが出来ました。その後、他の枕木と色調を多少なりとも揃える為、STカラーを染み込ませておきました。

これで来年には、地面と線路の製作に取り掛かれます。

【12mmホイホイ】曲線部の枕木配置


前回書き込みが2022年11月20日ですから、1年近く放置してしまったことになりますが… 12mmホイホイの製作を再開します。まぁここまでにも、ジョイント部を増やしたり、レールのディテール工作をしたりという少々の進捗はありましたが、目立った進捗はありませんでしたので、再始動といったところです。


ということで、曲線部のベースボードにも、直線部と同様の方法で枕木位置をマーキングしました。


直線部と同様に、水で薄めたTitebondで枕木を貼りました。残余の直線部にも同様に枕木を貼付しました。これで最低限のエンドレスを敷設する準備が出来ました。


さて、本12mmホイホイでは、枕木端より2 mm外側まで、バラストを撒くことにしています。その目安として2×2 mm角材を枕木端に沿わせて、その外側に地面を軽量紙粘土で造形するのですが、真っ直ぐな角材では半径180 mmの曲線に沿わすには無理があります。木材は100℃程度まで温めると曲げることができますので(木造ボートの船首材等は、水蒸気で蒸すことで曲げ加工をしていますので…)、凧糸で2×2 mm檜角材を適当に曲げ、鍋で煮た後電子レンジ600Wで60秒で加熱してみた結果、見事に曲げることに成功しました。まぁ、1)鍋で煮る際、蓋で少々傷付けてしまったことと、2)そもそも煮る必要はあったのか? 水を染ませて電子レンジでも充分温度は上昇したのでは? という反省はあありますが、1)については、「まぁ目安の治具だから問題なし!」、2)については、「次回実施時に検証しよう。」ということにしてあります。

まぁともあれ、12mmホイホイの製作、再開であります。丁度8月のJAM2023で、「田舎電車+貨車」のキットが発売されましたので、これを組んで配置してやろうかと夢想している次第です。

【12mmホイホイ】ベースボード完成


先にレールをスパイクした12mm直線ホイホイを、8/19~21に開催された2022JAMコンベンションで、飾り台として展示に利用しました。


ライトグレーのバラストを撒いたほうも、緑化を済ませました。こちらの方は線路際に「日本の草はら 萌黄色」を、その他には「同 ブレンド」を撒きました。実際に車輛を置いてみると、

1.ライトグレーのバラストは接続部の道床とは馴染むが、やはり明る過ぎるきらいかある。
2.線路際の萌黄色は似合っていなかった。​生え際の枯草の表現には、スモールプランツ(旧コースターフ)のイエローグリーンのほうが適していそう。
3.地面は約2 mm厚としたが、約1 mm厚に留めて、バラストを盛った表現にしたほうが良さそう。
4.草を盛大に撒いたが、もうちょっと少なめにして、地面が透けてみえた方が良さそう。

という反省点が見つかりました。特に4.については、最初に施工した部分は、接着剤の塗布がうまくいかず、まだらになってしまったのですが、いざ他が出来上がってみると、あの位まだらな方が実感的でした。


ということで、残るベースボード6枚(直線2枚、90°曲線4枚)を組み立てました。並べてみますと、まぁそこそこ行けそうです。この後、防湿にウレタンニスを表裏両面に塗布して、狂いを防止しました。


並行して、収容を考えました。いつも使っているコンテナを準備し、収まり具合を確認しているところです。この厚さですと、7層重ねることができます。90°曲線は1層に2枚、225 mm直線は1層に4枚収まりますので、これまでに作ってきたボード全てを収めると3層を占めることになります。基本エンドレスはここまでですので、あと4層分、延伸プランを考えられることになりました。

【12mmホイホイ】バラスト撒布


先に検討した結果を受け、緑化を済ませた試作ホイホイに〈ナノ〉バラストのブラウンを撒布してみました。


バラストのは、水で5倍程に薄めたTitebondにドライウェルを添加した溶液を滴下して乾燥させ、固定しました。「まぁこんなもんかなぁ…」という仕上りです。固定した直後は、ちょっと色が濃過ぎる印象でしたが、水分が蒸発するにつれて落ち着いた様です。


続いてもう一つの試作ホイホイに、大昔の「とれいん」誌に書かれていた様に、地面を作って着色し、レールをスパイクする前にバラスト(ライトグレー)を撒布してみました。やってみますと、こちらの方がバラストを整える手間は省ける様です。またこちらでは、Titebond溶液を滴下する前に、ドライウェルを添加した水を霧吹きで散布してみました。端部から順番に染み込ませていけばそんなにも型崩れは起きませんでしたが、先に水で湿らせておく方が、多少なりとも手間を省ける様です。


バラスト撒布後、レールをMicro Engineering製の微小(Micro)スパイクでスパイクしました。巷で言われている通り、先にドリルで穴を開けておかないとスパイクが入ってくれない様子ですので、弊社では0.4 mmφのドリルで下穴を開けました。レールの保持力が心配でしたが、数(枕木4本毎)に助けられ、実用上充分な強度は確保できた様です。