英国型路面蒸機 (6終)


仕上げを進めます。


色々と調整していたところ、アルパワー本体と本体底板を止めるネジを締め過ぎて抜いてしまいました。合運で話をしたところ、「板厚0.5 mmの真鍮板にM1.4のネジで抜けたことはないなぁ…」という意見の方がおられましたが、エッチング抜きの下孔ですから、径が少々大きかったのかもしれません。ということで、遊休部品として転がっていた同型本体に振り替えることにしました。ネジが抜けるのはもう勘弁して頂きたいので、ランナーで裏打ちして板厚1.0 mmを確保しました。機械設計の常識としては、「雌ネジにはピッチの3倍以上の板厚が必要」とのことですが、M1.4ネジのピッチは0.3 mm。何とかクリアできました。

何故本体が余っていたかといいますと、製作途中で本体底板を落とし、紛失してしまったため、無動力のアルパワーを購入して底板のみを使用したためです。モーターの有無のみの違いで、エッチング板は同一のものが使用されていて助かりました。


機関車ですから、他車を牽引できる様に「連結器」を工面しなければなりません。恰好を大きく崩すのも嫌ですし、小編成を牽引できれば充分ですので、バッファー下部に0.3 mmφ洋白線を渡し、Sprat & Winkleカプラー AC3/3を引っ掛けることにしました。大昔使用されていたベーカーカプラーに似ていますが、下からフックが掛るのが特徴です。簡単な様で、ケーディに出来ることは一応出来るという優れものです。小さくて目立たないので、実物がピン&リンク式である場合には適しているかと思います。


0.3 mmφ洋白線はこの様に、車体下面を平板上に仮止めし、そこにスペーサを重ねて寸法と平行を出し、両端をバッファーに引っ掛かる様に成形した線材をスペーサ上に押さえながら、エポキシ系接着剤で固定しました。ということで、貨車が牽引出来るところまで仕上がりました。

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